オーディオ用ダミーロードの製作

ダミーロードとは

• オーディオパワーアンプの出力や歪率を測定するために使う、耐電力の大きい抵抗器のことです。
  
  
• スピーカの代わりに使います。 抵抗器ですから、当たり前ですが音は出ません。 あくまでも測定用の擬似負荷です。
  
  
• 右の写真は自作したダミーロードです。
  
  
  • 長さの揃った赤と黒のバナナプラグ間で8Ωです。
    
    
  • 上記の状態で写真の一番左の抵抗器の両端をワニグチクリップ付きリード線でショートすると4Ωになります。
    
    
  • 長さの短い赤のバナナプラグと黒のバナナプラグ間で16Ωです。
    
    
  • 使わないと思うけど、赤と赤のバナナプラグ間で24Ωです。
    
    

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製作

1. 設計
   
   
   • 回路図は右図の通りです。 回路図ではショートピンを描いていますが、実際にはなく、ショートピンの代わりにワニグチクリップ付きリード線でジャンパーします。
     
     
   • 製作品は人に自慢するものではなく、たまに使う程度なので、実用性を重視し、ミテクレは気にしないことにします。
     
     
   • 設計というほどのことはありませんが、一応考慮した点を列挙します。
     
     
     1. 4Ω, 8Ω, 16Ωに対応すること ・・・ アンプの推奨負荷は大体この値です。
        
        
     2. 長時間の測定に耐えられるよう、耐電力をある程度大きくすること ・・・ 8Ωで40W, 4Ωと16Ωで20W としました。 一番多用するのは8Ωなので、この時の耐電力を大きくしています。
        
        
     3. 10W を超える抵抗器は、外観がかなり大きくなったり、専用放熱器が必要になることもあります。 端子部もプリント基板取り付けには適しません。 そこで、10W セメント抵抗器の合成により、コンパクト性を追及します。
        
        
2. 部品調達
   
   
   • 以下の部品をアキバで調達しました。 合計660円と安く上がりました。
     
     
   • この他にリード線が必要ですが、これは我が家に転がっていたものを流用したので、リストに載っていません。
     
     

     部品	単価	個数	金額	購入先
     8Ω 10W セメント抵抗器	60円	6	360円	千石電商
     片面プリント基板 100×70mm	120円	1	120円	千石電商
     バナナプラグ (赤)	60円	2	120円	千石電商
     バナナプラグ (黒)	60円	1	60円	千石電商

     
     
3. 製作
   
   
   1. プリント基板を加工します
      
      
      • 普通はエッチングして作るのですが、今回はカッターと根性でバリバリバリと銅箔部を剥がし、パターン作成しました。
        
        
      • パターン図は掲載していませんが、右の写真と回路図を見比べていただけば判ると思います。
        
        
      • 普通はラグ板をアルミ板に建てて配線すると思うのですが、プリント基板にしたほうが、遥かに安く作れます。 コストとコンパクト性の追求です。
        
        
   2. 基板に残った銅箔部に薄くハンダメッキします。 銅の腐食予防です。
      
      
   3. 8Ω 10W セメント抵抗器×6本をプリント板にハンダ付けします。 今回はプリント板のベーク部がそのまま絶縁部として使えるよう、銅箔部に直接ハンダ付けしました。 これのほうが楽です。 将来、抵抗器を取り換えるのも楽です。
      
      
   4. リード線とバナナプラグの配線をします。
      
      
   5. 基板の裏側（本当は表側？）に100円ショップで売っているゴム足を付けておくと、使用時に安定した設置ができると思います。
      
      
   6. 30分くらいで製作完了しました。 ご苦労さまでした。
      
      

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