Pioneer F-120(2号機)をゲット!
2008年5月29日、ヤフオクにて
Pioneer F-120
の2号機を1,600円で落札しました。
前々から感じていた F-120 の音の良さを検証するために、更にもう1台入手
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たまたま前回良い個体に当ったのか?
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ヤフオクで
F-120D
は高値ですが、F-120 は安いです。
大体2千円以下で落札できます。
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でも、私は F-120 のほうが音が良いと感じています。
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[パルスカウント検波+デジタル MPX] なので、検波段以降がほぼデジタル化されています。
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位相ズレしにくく、回路的にはこれ以上はないと思われる構成で、パルスカウント検波のメリットを最大に出せます。
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しかも、定価45,000円と比較的安価だった製品です。
程度&動作チェック
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出品者のコメント
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メモリースイッチを強く押さないとメモリー CH になりません。
その他は、正常に動作いたします。
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[純正 AM ループアンテナ] [純正梱包用発砲スチロール](が付属します。
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外観
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全体に汚れがあります。
若干のキズはありますが、それほど目立たないです。
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電源ケーブルの製造マーキングより、本機は [1983年] 製造とわかりました。
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電源 ON にてチェック
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電源は問題なく入ります。
LED 表示器の表示が薄いです。
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同調点のズレはなく、ステレオ受信できます。
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[STATION CALL] ボタンは完全に動作不能でした。
リペア
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[STATION CALL] ボタンが動作不能
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ボタンとタクトスイッチの間に挿入されたスポンジクッション材交換で直りました。
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方法は
F-120 (1号機)
で詳細に記述しています。
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LED 表示器の表示が薄い
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どうしようもないです。
見えないという訳ではないので放置。
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再調整
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F-120 (1号機)
に記載した手順で再調整しました。
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フロントエンドと IF 部のズレは少しでした。
再調整で少し感度アップしました。
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パルスカウント検波部の NUL 調整が2箇所共大きくズレていました。
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調整後は高調波歪率が大きく改善しました。
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MPX 部は大きくズレていました。
調整後の
ステレオセパレーションは楽々 70dB 以上確保
できました。
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パイロット信号のキャリアリークは -60dB 確保できました。
優秀な MPX です。
使ってみました
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1号機と2号機をオーディオセレクタにて瞬時切換して音質比較
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じっくり聴いても音質の違いはなく、やはり F-120 の音質の良さは、この機種全部の特性のようです。
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歪感が全く感じられず低域も高域も綺麗に出ます。
低音は軽めです。
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高域でサシスセソが強調されることがなく、まろやかですがちゃんと出ています。
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音の解像度は良いです。
全体に
スカッとした気持ちの良い音
です。
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この音ならリファレンス機として使えます。
F-120 は中古価格が安くて性能が高いのでお奨めです。
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マルチパス妨害を受けた電波は PLL 検波等のチューナに比べて歪感がより増す傾向
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パルス検波自身かその前段の周波数ダウンコンバートの影響だと思います。
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質の良い強力な電波は超高音質ですが、質の悪い電波は音質が大きく劣化します。
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この辺りが、パイオニアが後にパルス検波を止めた本当の理由かもしれません。
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従って、調整ズレした F-120 の音質はかなり悪くなっている可能性があります。
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再調整しない状態で中古市場に出回っている F-120 が可哀想です。
再調整すれば素晴らしい音なのに・・・