システムバックアップ

概要

  1. システムバックアップの再挑戦

  2. 前回、システムバックアップ失敗の代替策として、HDD を完全ハードコピーしてクローンマシンを立ち上げましたが ・・・

  3. システムバックアップの2つの意義

  4. なぜ ClonezillaGParted の2つのソフトウェアを使うのか?

  5. 今回、 ClonezillaGParted の検証を兼ねてバックアップ/リストアをやってみました。



Clonezilla

  1. Clonezilla の概要

  2. Clonezilla の言葉の定義 ・・・ [ローカルディスク] と [イメージ]

  3. Clonezilla Live CD の作成



GParted

  1. GParted の概要

  2. GParted Live CD の作成



HDD 容量 [大]→[小] を実現するバックアップ/リストアの大きな流れ

  1. HDD 容量 [大]→[小] を実現するバックアップ/リストアの大きな流れは以下です

    No. ツール モード オプション 実施内容
    1 GParted - - HDD 使用領域を縮小
    2 Clonezilla Beginner - device-image バックアップ (HDD 丸ごとバックアップ)
    3 - - - HDD を [大]→[小] へ換装
    4 Clonezilla Expert -icds device-image リストア (HDD 丸ごとリストア)
    5 GParted - - HDD 使用領域を最大化

  2. 参考までに ・・・ 同一 HDD でのバックアップ/リストアの大きな流れは以下です

    No. ツール モード オプション 実施内容
    1 Clonezilla Beginner - device-image バックアップ (HDD 丸ごとバックアップ)
    2 Clonezilla Beginner - device-image リストア (HDD 丸ごとリストア)



バックアップ

  1. 前提条件は以下

  2. GParted での操作

    警告

    手順 内容 備考
    1 バックアップ対象のマシンに [ディスプレイ] [キーボード] [マウス] を接続し [GParted Live CD] よりブートします。
    →しばらくして、自動的に GParted が立ち上がり HDD のパーティション状況を表示します。
     
    2 基本パーティションのリサイズ
    基本パーティションの最後 (右側) を 30GB にリサイズします。
    
    →30GB より後 (右側) に未割り当てエリアができます。
    基本パーティションには Linux のシステムが入っています。 データは 10GB 程度しかないはずなので、十分 30GB に詰められます。
    3 拡張パーティションのリサイズ
    拡張パーティションの先頭 (左側) を左へ限界まで移動してリサイズします。
    
    →大きな拡張パーティションができます。
    linux-swap は拡張パーティションの中に存在するので、この中でしか移動できません。 だから、手順4の前にこの操作が必要なのです。
    4 linux-swap を移動
    linux-swap を左へ限界まで移動します。
    
    →linux-swap が拡張パーティションの先頭になります。
    移動するだけです。 サイズを変えないでください。
    5 拡張パーティションのリサイズ
    拡張パーティションの最後 (右側) を左へ限界まで移動してリサイズします。
    
    →拡張パーティションは linux-swap と同じ大きさになるはずです。
    これで HDD の使用領域を 40GB 弱にできたはずです。
    6 パーティション変更の確定
    ここでツールバーから、[編集]→[全ての操作を適用する] を実行してパーティション変更を確定します。
    
    手順2〜5ではまだ実際のパーティション変更がされていません。 この操作で実際に HDD へ書き込まれ確定します。
    7 GParted を停止し、マシンをリブートしてシステムが正常に立ち上がるか確認します。 ここで異常が出てもどうしようもありませんが ・・・

  3. Clonezilla での操作

    手順 内容 備考
    1 バックアップ対象のマシンに [ディスプレイ] [キーボード] [USB HDD] を接続し [Clonezilla Live CD] よりブートします。  
    2 以下の主要パラメータを選択して、HDD をパーティションを含めて丸ごとバックアップします。
    イメージモード device-image
    イメージ格納デバイス local_dev
    操作モード Beginner
    複製モード savedisk
    実際の操作については Clonezilla のドキュメントを参照ください。
    3 5分程度で 6GB 程度のイメージファイルができます。 処理は結構速いと感じます。 10GB 程度のデータが圧縮されるので 6GB になります。



リストア

  1. 前提条件は以下

  2. Clonezilla での操作

    手順 内容 備考
    1 バックアップ対象のマシンに [ディスプレイ] [キーボード] [USB HDD] を接続し [Clonezilla Live CD] よりブートします。  
    2 以下の主要パラメータを選択して、HDD にパーティションを含めて丸ごとリストアします。
    イメージモード device-image
    イメージ格納デバイス local_dev
    操作モード Expert
    複製モード restoredisk
    実際の操作については Clonezilla のドキュメントを参照ください。
    3 以下の画面が出たら、デフォールトに加え -icds を選択します。
    [-icds] は「コピー元とコピー先の HDD のサイズを比較チェックをしない」ことを意味します。 HDD の使用領域を 40GB に縮小しましたが、そもそもの HDD サイズが違うので、このオプションを指定しないとエラーで終わります。

    HDD 容量違いのリストアでは、手順3〜4が重要ポイントです。
    4 以下の画面が出たら、オプションなしの 「イメージのパーティションテーブルを使用」 を選択します。
    「オプションなし」がデフォールトです。 変更不要です。

    「バックアップされたパーティション情報をそのまま使う」ことを意味します。
    5 6分程度で使用領域 40GB の 160GB HDD ができます。 バックアップ時よりはやや遅いですが、処理は結構速いと感じます。
    6 Clonezilla を停止し、マシンをリブートしてシステムが正常に立ち上がるか確認します。 ここで異常が出てもどうしようもありませんが ・・・

  3. GParted での操作

    手順 内容 備考
    1 バックアップ対象のマシンに [ディスプレイ] [キーボード] [マウス] を接続し [GParted Live CD] よりブートします。
    →しばらくして、自動的に GParted が立ち上がり HDD のパーティション状況を表示します。
     
    2 拡張パーティションのリサイズ
    拡張パーティションの最後 (右側) を右へ限界まで移動してリサイズします。
    
    →大きな拡張パーティションができます。
    linux-swap は拡張パーティションの中に存在するので、この中でしか移動できません。 だから、手順3の前にこの操作が必要なのです。
    3 linux-swap を移動
    linux-swap を右へ限界まで移動します。
    
    →linux-swap が拡張パーティションの最後になります。
    移動するだけです。 サイズを変えないでください。
    4 拡張パーティションのリサイズ
    拡張パーティションの先頭 (左側) を右へ限界まで移動してリサイズします。
    
    →拡張パーティションは linux-swap と同じ大きさになるはずです。
     
    5 基本パーティションのリサイズ
    基本パーティションの最後 (右側) を右へ限界まで移動してリサイズします。
    
    →未割り当てエリアが無くなります。
    これで HDD の使用領域を最大にできたはずです。
    6 パーティション変更の確定
    ここでツールバーから、[編集]→[全ての操作を適用する] を実行してパーティション変更を確定します。
    
    手順2〜5ではまだ実際のパーティション変更がされていません。 この操作で実際に HDD へ書き込まれ確定します。
    7 GParted を停止し、マシンをリブートしてシステムが正常に立ち上がるか確認します。 ここで異常が出てもどうしようもありませんが ・・・



最後に ・・・

  1. やっとシステムバックアップができました!

  2. Clonezilla で同一 HDD の「フルバックアップ→リカバリ」するだけでも効果あります

  3. Clonezilla でリカバリメディアを作成することもできます

  4. Clonezilla や GParted は無料なのに性能が良いと判りました