HP EliteBook 2570p (Core i7)
HP EliteBook 2570p (Core i7) をゲット!
2019年8月12日、
ハードオフ
戸田駅西口店で
Core i7
ビジネスモバイルノートの
HP EliteBook 2570p (Core i7)
のジャンク品が1万8千円でした。
2012年8月発売のハイエンドノートで、実売価格14万円くらい (構成で変わる) だったようです。 本機は2013年4月10日製造品です。
プライスカードには [Core i7] [メモリ 4GB] [HDD 500GB] [Windows10 Home] と書かれていました。
ただし、ジャンク扱い品で、付属品は [バッテリ] [AC アダプタ] [電源コード] だけです。 リカバリメディアはありません。
購入の決め手は [全体的に綺麗] [Core i7] [Windows10 Home] です。
本機の値段は Windows10 Pro/64bit の正規ライセンス料 (
amazon
で2万円) より安いです。
この値段が買うかどうかの基準だったりします。
この時は
「Windows10 Home だが、エディション変更は簡単」
と思っていました。 さてさて ・・・
自宅に持ち帰り、状態チェック
外観
中古としてはかなり綺麗なほうです。 キーボードのテカリも全くありません。 パッと見では新品同様に見えます。
致命的な損傷はありません。 アルミ製天板にほんの僅かな凹みがありましたが、言われないと気が付かない程度なので、許容範囲です。
付属品は [バッテリ] [AC アダプタ] [電源コード] だけですが、問題ありません。
液晶表示は新品同様に明るいです。 ドット抜けや湧きはありません。
電源を入れて動作確認
Windows10 Home 32bit Ver.1803 が立ち上がりました。 プライスリスト記載のように、確かにちゃんと動作するようです。
バッテリは新品同様のコンディションでした。 ちゃんと 100% まで充電できます。
ところが、
Windows10 のライセンスが取得されていませんでした!
真っ青です!!!
・・・ どうしよう〜、どうしよう〜
これって
詐欺じゃねーか
・・・ ジャンクでも、[ライセンスが取得できていない] と、ちゃんとコメントすべきでしょう。
これが本当のジャンクの理由なのかなぁ〜〜
Windows10 のライセンス (2万円) は本機より高いので、事実上購入できないです。
何とかならんか ・・・ 善良な市民である ひろくん は自力更生の道を探るのだった ・・・
Windows10 のライセンスを無料で取得する方法を論理的に考えてみる
事実確認 ・・・ 詐欺捜査の第一歩
本機には [Windows7 のライセンスシール] が貼られています。 Windows7 の正規ライセンス取得済のはずです。
今 (2019年8月時点) でも Windows7 と Windows8.1 の正規ライセンスがあるパソコンは Windows10 に無償アップグレードできます。
HP とか DELL などの大メーカのパソコンの Windows7 ライセンスはコーポレートライセンスとなっています。
そのメーカのリカバリメディア (DVD など) で Windows7 をインストールすると、プロダクトキーの入力なしに正規ライセンスが取得できます。
おそらく、BIOS のどこかにプロダクトキーみないなものが埋め込まれているのでしょう。
本機には、リカバリメディアが付属していませんでした。 他の方法で Windows7 に戻せないか?
HDD にリカバリイメージ領域があるかも?
電源 ON 時に [F11] キーを押してもリカバリ処理が立ち上がりません。 ダメです。
元々 Windows7 マシンなので、Windows10 はアップデートインストールされたはず。 Windows7 に戻すイメージが残っているかも?
回復プロセスを起動して確認しましたが、Windows7 イメージは残っていませんでした。 ダメです。
こうなると、最良の解決方法は本機用の Windows7 リカバリメディアを入手すること
HP デスクトップパソコン用 [Windows7 リカバリ DVD] は所有しています。 これを本機に適用できないだろうか?
適用できるなら、以下のストーリで問題解決できるはずです。
Windows7 をインストールして、Windows7 の正規ライセンスが取得されていることを確認します。
Windows10 の無償アップグレードを実行して、Windows10 の正規ライセンスが取得されたことを確認します。
Windows10 の任意のエディションをクリーンインストールします。
適用できなかったら、アキバで HP ノートパソコン用の Windows7 リカバリ DVD を探すことになります。
ジャンク屋で千円台で買えると思います。
希望が湧いてきた ・・・ さっそく、やってみよう!!!
HP デスクトップパソコンの [Windows7 リカバリ DVD] を使って Windows7 をインストール
HP デスクトップパソコンの [Windows7 リカバリ DVD] なので、やや不安でしたが、インストールが成功して Windows7 Pro 32bit が立ち上がりました。
Windows7 ライセンスがちゃんと取得されていました。
もうこれで全てが成功したようなものです。
そもそもが本機用ではないリカバリメディアを使ったので、ドライバ関係が不完全です。
EliteBook 2570p ソフトウェアおよびドライバ
で Windows7 32bit のドライバを入手してインストールしました。
特に LAN が正常動作することが重要です。
Windows10 のデジタル認証をするにはインターネットを使います。
BIOS アップデート、メモリ増設
BIOS バージョンが [F.31 (10/01/2012)] だったので、最新の [F.73 (04/12/2019)] にアップデートしました。
EliteBook 2570p ソフトウェアおよびドライバ
に最新 BIOS があります。
[DDR3L SDRAM 1600MHz 4GB]×2枚の手持ちがあったので換装して 8GB にしました。
ユーザガイドによると、適合するのは [DDR3] と書いてありますが、手持ちは [DDR3L] です。
しかし、既に実装してあったメモリは DDR3L でした。 普通は [DDR3]→[DDR3L] は OK で、その逆は NG です。
換装してみたら、問題なく動作しました。
[Windows10 インストール用 USB メモリ] を作成
Windows 10 のダウンロード
にアクセスすると、[Windows10 インストール用 USB メモリ] を作成できます。
別のパソコンを使って、Windows10 Home/Pro 32/64bit の最新バージョンの USB メモリ (8GB) を作成しました。
[Home 32bit] [Home 64bit] [Pro 32bit] [Pro 64bit] の4通りのエディションに対応できます。
Windows10 アップグレードインストール
[Windows10 インストール用 USB メモリ] を使ってアップグレードインストールすると、Windows10 Pro 32bit Ver.1903 になりました。
アップグレード前が Windows7 Pro 32bit なので、アップグレード後も Pro 32bit になります。
Windows10 のデジタル認証に合格しました。
認証を受けるにはインターネット接続が必須です。
Windows10 の正規ライセンスが取得できました。
デジタル認証情報は MicroSoft の認証サーバに登録されます。
以降はどのエディションの Windows10 をインストールしようと、デジタル認証で自動的にライセンス取得できます。
デジタル認証はパソコンのハードウェア構成を元に、そのパソコンを認証します。
ですから、ハードウェアを大幅に変更すると認証が外れるそうです。
Windows10 をクリーンインストールしてエディション変更
Windows10 Pro
64bit
Ver.1903 にするのが目的です。
4GB 以上のメモリを扱うには 64bit 化が必須です。
[Windows10 インストール用 USB メモリ] からブートして、Pro 64bit を指定してクリーンインストールしました。
エディション変更するにはクリーンインストールしか方法がありません。
無事、Windows10 Pro 64bit Ver.1903 で立ち上がりました。
当たり前かもしれませんが、デジタル認証されてライセンス取得済になっていました。
クリーンインストールなので、本機特有のドライバが不完全です。
EliteBook 2570p ソフトウェアおよびドライバ
で Windows10 64bit のドライバを入手してインストールしました。
以上のドライバをインストールしても、デバイスマネージャに
!
マークが付くデバイスが3つありました。
VEN_197B&DEV_2392&SUBSYS_17DF103C&REV_304&b5b354d&0&00E2 を使用するには、さらにインストールが必要です
とコメントされるデバイス
[
sp63637.exe
] をインストールしたら正常になりました。
このドライバは
EliteBook 2570p ソフトウェアおよびドライバ
には無いものです。
[メモリテクノロジデバイス JMicron PCIe SD Host Controller] ドライバでした。
このデバイスのソフトウェアは、Windows での問題が確認されているため起動がブロックされました。ハードウェアの製造元に連絡して、新しいドライバーを入手してください。(コード 48)
とコメントされるデバイス
[sp71714.exe] に入っている [HP Mobile Data Protection Sensor] ドライバです。
このドライバが動作しないので、[HP 3D DriveGuard] も動作しません。
振動による HDD 保護が動作しないだけなので、そう支障はないです。
[sp71714.exe] を諦めて、 [
sp62981.exe
] をインストールしたら正常になりました。
これは [sp71714.exe] より少し古いバージョンと思われます。
[HP Mobile Data Protection Sensor] ドライバが正常に動作して、[HP 3D DriveGuard] も動作しました。
Bluetooth デバイス
[
broadcom_bluetooth_12_0_0_9980.zip
] をインストールしたら正常になりました。
以上で完了
お疲れさまでした。
Windows10 のライセンスが無いジャンクノートパソコンが、正規ライセンス取得済ノートパソコンに変身しました。
ニコニコ!!!
もうジャンクではありません!!!
使ってみました
デザイン
オーソドックス (正統派) で飽きのこない優れたデザインです。
天板とキーボード周囲がアルミ材、底板はマグネシウム合金で質感を感じます。 素晴らしいです。
堅牢性のある作りで多少手荒に扱ってもビクともしません。
キーボードのキートップが大きく、キー間隔も広いので打ち込みやすいです。
キーボードに [ポイントスティック] [イメージパッド] を装備しており、これでもマウスカーソルを操作できます。
ディスプレイ上側の Web カメラの隣に [キーボードライト] という変わった照明機構があります。
ディスプレイが 12.5インチと、ちょうど良い大きさです。 ほぼ A4 サイズです。
重さはバッテリ等全て込みで 1.8kg くらいと、やや重いです。 携行はなんとか可能です。
内蔵の Wi-Fi は IEEE802.11a/b/g/n に対応します。
11n は 2x2 ストリームなので、
300Mbps(5GHz) + 300Mbps(2.4GHz)
です。
右の図はボタンや各端子の説明
図から判るように、現在のノートパソコンでは失われた、多彩な端子やスロットを装備しています。
これらは何の問題もなく良好に動作しています。
[USB2.0]×1ポート+[USB3.0]×2ポートです。 [USB3.0] の1つは [eSATA] 兼用になっています。
外部モニタとは [VGA] [DisplayPort] 端子で接続できます。
[DisplayPort] 端子よりも [HDMI] 端子が欲しかった。
SD カードスロットは SDHC/SDXC にも対応します。
完璧です。
[ネットワークポート] は 1000BASE-T のギガビットに対応します。
もちろん、100BASE-TX, 10BASE-T でもリンクできます。
今や絶滅危惧種に指定されている [ExpressCard] スロットや [モデムポート (RJ11)] まであります。
これらはあっても困らないです。
何かで使うかもしれない。
電話回線と接続するモデムまで内蔵している ・・・ 凄いです!
[スマートカードリーダ] にクレジットカードを入れたらちゃんと認識しました。
B-CAS カードには反応しませんでした。
HP Support Assistant をインストール
HP Support Assistant
は主要機能と主要デバイスのトラブルシューティングツールです。
例えば、最新 BIOS やドライバに更新できたり ・・・ と便利なので、インストールしたほうが良いと判断しました。
サクサクと軽快に動作
やはり Core i7-3520M プロセッサは速いです。
完全電源 OFF からのコールドスタートも32秒と、快速です!
私のイメージは [Core i3 遅い] [Core i5 そこそこ動く] [Core i7 快速] です。
CrystalDiskInfo
で内蔵 HDD の状態を調べてみると、[電源投入回数 729回] [使用時間 3,866時間] とまだまだ問題なく使える状態でした。
使用時間 3,866時間より、[1日8時間] で [1ヵ月に20日] 使用と想定すると、3,866÷8÷20=24ヵ月=2年 と計算できます。
電源投入回数 729回より、[1日2回 ON/OFF] で [1ヵ月に20日] 使用と想定すると、729÷2÷20=18ヵ月=1.5年 と計算できます。
すなわち、本機はせいぜい2年しか実使用されなかったと思われます。 だから綺麗なんだ!!!
Windows10 になってから、パソコンの寿命が延びたように思います。
従来は新しい Windows メジャーバージョンが出ると、古いパソコンのスペックでは快適に使えず、結局、これが寿命に等しかったです。
Windows10 でも新しいマイナーバージョンが半年ごとに出ていますが、それまでのパソコンでも問題なく使えます。
Windows は成熟製品になったのかも?
と言うことで、本機もしばらく、いや、ハードウェア寿命まで長期的に使えるかもしれない。
仕様その他
ドキュメント
EliteBook 2570p ユーザーガイド
EliteBook 2570p カタログ
(日立バージョン)
HP EliteBook 2570p サポート情報
EliteBook 2570p Notebook PC の取扱説明書・マニュアル
保守ドキュメント
EliteBook 2570p Maintenance and Service Guide
EliteBook 2560p Schematics
・・・ 2560p の回路図だが参考になる
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レビュー記事
HP Elitebook 2570P【英語版】
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参考記事
EliteBook 2570p/CT Notebook PC Corei7 3520M/2.9G CTO 標準構成 2012/06
HP EliteBook 2570p/CT Notebook PC (日立)
[ArchWiki] HP EliteBook 2570p
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ノート PC の CPU 交換〜CPU convert Core i5 to Core i7
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仕様