National RE-780

National RE-780 をゲット!

2022年1月11日、東京台東区の O さんより National RE-780 を研究用に寄贈していただきました。

この写真はリペア完了後ですが、到着した時点では、なぜか? ツマミやネジが外され半組立キットのような状態で届きました。

シリアル番号は [4H1474C-58013] でした。



RE-780 について

  1. 1972年12月1日のナショナルのラジオカタログに RE-780 が載っていました。

  2. これによると、定価12,500円 (当時は消費税なし) だったようです。



状態チェック

  1. 外観チェック

     

     

  2. 電源を入れて動作チェック



ラジオ基板

  1. 下の左から2枚の写真はラジオ基板の表面と裏面です。 画像をクリックすると大きな画像を表示できます。

      

  2. 主な半導体として、IC×1個+TR×6本を使用しています。

    メーカ 種別 型名 機能
    松下 IC AN217 AM:RF 増幅・発振・混合・IF 増幅
    FM:IF 増幅
    NEC TR (不明) FM RF
    2SC920 FM OSC
    2SC945 AF 増幅
    松下 2SC828
    2SA699 AF パワー増幅
    この2つでコンプリ
    2SC1220



リペア

  1. FM の音量が小さい

  2. ダイヤル照明ランプ切れ

  3. ダイヤル透明プラスチック板にスレと曇りがある

  4. AC コードが痛んでいる

  5. スピーカ出力端子に挿入されている白い電線を揺らすと音が途切れる

  6. 「ツマミやネジなどが入った袋」を使って組み立てが必要

  7. 全体の清掃



調整ポイントと調整方法

  1. 調整ポイント



  2. 調整方法

    バンド セクション 機能 調整箇所 調整内容 調整方法 備考
    FM フロントエンド RF L1
    TCF1
    トラッキング調整 L1:76MHz
    TCF1:90MHz
    感度が最大になるように調整
    AFC を OFF にして
    調整すること
    OSC L2
    TCF2
    OSC 調整 L2:76MHz
    TCF2:90MHz
    ダイヤル周波数と合うよう調整
    IF IF T1 IF 調整 弱電波にて音量が最大になる
    ように調整
    検波 検波 T2
    T3
    レシオ検波調整 T2:歪率最小 (音量最大)
    T3:NUL
    AM フロントエンド RF L3
    TCA1
    トラッキング調整 L3:600kHz
    TCA1:1400kHz
    感度が最大になるように調整
     
    OSC T4
    TCA2
    OSC 調整 T4:600kHz
    TCA2:1400kHz
    ダイヤル周波数と合うよう調整
    IF IF T5 IF 調整 弱電波にて音量が最大になる
    ように調整
    検波 検波 T6 検波調整

  3. 実際に行った調整



使ってみました

  1. デザイン

  2. 操作

  3. 感度と音質



仕様など

  1. 参考記事

  2. 仕様

    項目 内容
    FM AM
    受信周波数 76〜90MHz 525〜1605kHz
    中間周波数 10.7MHz 455kHz
    感度 2uV/50mW 70uV/m/50mW
    アンテナ 外部ワイヤアンテナ 内蔵フェライトバーアンテナ
    オーディオ出力 最大 4.2W
    スピーカ 直径16cm 8Ω PM ダイナミックスピーカ×1個
    端子
    (インピーダンス)
    イヤホン端子 (8Ω)
    MPXOUT 端子 (FM:6.8kΩ、AM:2.7kΩ)
    STEREO IN/REC OUT 端子 (22kΩ)
    キャビネット寸法 335(W)×247(H)×122(D)mm
    重量 2.6kg
    電源 AC90〜110V 50/60Hz
    消費電力 10W