NTT-COM Sharp OST-2000

2002年2月9日、NTTコミュニケーションズの OCN Pocket Communication端末「OST-2000」を買いました。 推定定価45,000円+携帯電話ケーブル4,500円のセットが秋葉の 俺コンハウス で3,980円でした。(92%引き)

「OST-2000」は2000年8月23日に開始された OCNモバイルパック契約 のレンタル端末として登場しました。 一般市場には非売品でした。 よって定価はありませんでしたが、売価なるものを挙げるとすると、「OCNモバイルパック」契約する人に一括機器購入する場合、「OST-2000 \30,141」「携帯ケーブル CE-DT1 \3,015」を提示していました。 CE-DT1は定価\4,500ですから、この率で計算すると「OST-2000」の定価は \45,000で設定されていたことが判ります。 OCNには Pocket Communication Home Page のページがあります。



OST-2000の全体的な評価です。

OST-2000はインターネット接続を主体に考えられたパームトップマシンとして完結された商品です。 携帯電話用ポケットボードの高級なものと考えてもらっていいです。 シャープが作っており、 実はザウルスそのものです。 ザウルスのアプリケーションソフトがそのまま動作します。 ザウルスのオプションも使えます。

シャープのコミュニケーションパル MT-300MT-200 は乾電池使用だけですが、これをACアダプタでも使用可能にし、公衆回線用モデムを内臓させたという仕様アップ版となっています。

これがセット品です。 「OST-2000本体」「ACアダプタ」「電話ケーブル」「携帯電話用ケーブル CE-DT1」「単3アルカリ電池2本」「取扱説明書」などです。

33.6Kbpsの加入回線用モデムを内臓しています。 RJ11の電話ジャックも内臓しているので、電話線をつなぐとすぐにインターネット接続できます。

Windows-CE端末を使ったことがあるのですが、Windows-CEはPDA端末のOSとしては重いです。 ユーザーメモリ5MBくらい、あっという間に消費してしまいます。 Windows-CEはマシンパワーを要求するのです。 ところが今回のザウルスもどき OST-2000はユーザーメモリが1.5MBくらいしかないのにそんなにメモリ不足を感じません。 また操作もサクサク動きます。 Windows-CE端末では操作が重いというか遅いのです。 やはりWindows-CEは携帯端末のOSとしては不適格だと言う思いが強くなりました。 パームOSとかザウルスOSのほうが流行している理由は明白ですね。



PPPダイヤルアップの設定

PPP設定には以下の項目があります。 OCNには簡単接続メニューがありますが、その他のプロバイダに接続するにはこれらの項目をキッチリ設定する必要があります。

以上が基本的な設定項目です。 この他に詳細設定があって、例えばMTUの値も設定できます。 ネットワークにあんまり知識がない方は詳細設定はいじらないほうが良いと思います。

ちなみに交換機を通っているアナログ回線では大抵0発信となりますが、これは電話番号の設定に「0,,」を付け加えることで対応できます。 問題はアナログモデムを「回線トーンを無視する」設定にしないとダイヤリングを開始できないことですが、OST-2000の場合、デフォルト状態でこの設定がされているようです。

OST-2000はスゴイ!!!です。 接続時にアナログ回線と携帯電話回線を自動的に切り替えてくれます。 ユーザーの操作負担が激減です。



メールの設定

メール設定には以下の項目があります。 メール設定は各接続先ごとに個別に設定できます。 ある意味便利ですが、逆に言うと同じ設定を接続先ごとにやらなければいけない面倒さがあります。

POP3サーバーとSMTPサーバーが同じ「メールサーバー」の場合、「メールアカウント」には「[email protected]」の@以前の「user」を入れるだけで良いです。 POP3サーバーとSMTPサーバーが異なる場合には以下のように設定します。

プロバイダの
・POP3サーバー:pop3.provider.ne.jp
・SMTPサーバー:smtp.provider.ne.jp
・メールアドレス:[email protected]
とすると設定は以下とします。
・メールアカウント:[email protected]
・メールサーバー :smtp.provider.ne.jp
・メールアドレス :[email protected]
すなわち、メールアカウントで@以降を付けないとPOP3サーバーは「メールサーバー」であるとして認識し、明示的に上のように@以降でPOP3サーバーを指定するとそれがPOP3サーバーとして認識します。 「メールアドレス」はメール送信時に付けるメールアドレスで別にPOP3/SMTPサーバーがあるプロバイダのサーバーをさす必要はありません。 「メールアカウント」「メールサーバー」「メールアドレス」で指定するサーバーに関連がなくても大丈夫です。

これでかなりフレキシブルな設定が可能です。 パソコン並みの細かい設定が可能ですね。

OST-2000のメーラーはマニアの要求にも十分な詳細設定ができます。 スゴイ!!!です。

私は通常「[email protected]」と「[email protected]」のメールアドレスをメインで使っています。 「[email protected]」は友人などとコミュニケーションする重要メールアドレスです。 「[email protected]」はメールニュースやショッピングで利用するお遊びメールアドレスです。 2つのメールアドレスをこのように使い分けています。 携帯電話に転送がかかるメールアドレスは「[email protected]」です。

ですからどこのプロバイダのメールサーバーを使っても Fromで表現されるメールアドレスは上の2つのいずれかにしたいのです。 BIGLOBEは「POP before SMTP」により外部からSMTPが利用可能なのですが、残念ながら Fromが BIGLOBEのメールアドレスでないとメール送信できないようにロックされていました。 これでは Fromのメールアドレスを自由に設定することができません。 で、私にとっては使えないメールサーバーなんです。 ちなみに FreeComのメールサーバーも同様でした。

仕方ないので自分のインターネットサーバー「nice.kaze.com」にもう1個メールアカウントを作成し、このアドレスに「[email protected]」に来たメールを転送かけてモバイル用に使うことにしました。 自分のインターネットサーバーを持っていると何でもできるので便利ですよ。



パソコンとの連携

大きな壁にぶち当たりました。 IrDAリンクが張れないのならアナログモデムでローカルリンクはできないのだろうか・・・といろいろ思案中です。 とりあえずはNTT回線を通してデータダウンロードして使えるので大きな問題ではないのですが...。



追加購入した小物

ちょうど良い大きさのスポンジケースです。 開口部がファスナーではなくマジックテープなので、OST-2000を傷つける心配がないです。 たしかエレコム製だったと思います。 700円くらいだったような。

左はACアダプタなどの余分なケーブルを束ねるマジックテープです。 ノジマで280円でした。

右は巻き取りリール付きテレホンケーブルです。 ノジマで特価販売していました。 定価1,300円のところ280円でした。

左はシリコンゴム足「光プロテク GR-122」です。 秋葉の「ネジの西川」で350円でした。 8個セットです。 OST-2000は机に載せてノートパソコンのように使おうとするとツルツル滑って使い辛いのです。 このシリコンゴム足を取り付けると滑らなくなって安定しました。 このGR-122は直径11mmで厚み1.5mmというなかなか売っていないタイプです。 この厚みが重要です。

右は画面保護シート「Arvel APF-PD」です。 ビックピーカンで620円でした。 A6のシートでカッターで切って使います。 「反射防止」「紫外線防止」になっており、装着後はなかなかヨロシイ。 これで安心してタッチできます。



OST-2000の仕様

仕様:本体
CPU 32ビットRISC
本体メモリー 4MB(DRAM 2MB、フラッシュメモリー 2MB)
ユーザーエリア 約1.45MB
表示部 320×240ドット、3.9型モノクロ16階調液晶
使用文字種 総文字種 6879種
内蔵辞書 (JIS第1水準漢字2965、JIS第2水準漢字3390、非漢字524文字)
約145000語(人名・地名含む)
1データ当たりの
入力可能文字数
アドレス帳 約600文字 
スケジュール 約500文字
メール1件のサイズ メール本文の最大長=約32,000文字(約64KB)
本文と添付を含めた場合の最大=約128KB
ユーザー辞書
登録可能語数
37語(1語当たり10文字の場合)
内蔵モデム
通信速度
ダイヤル方式
制御コマンド
オートダイヤル機能
 
最大33600bps(V.34)
ダイヤルパルス式、トーン式
ATコマンド
内蔵デジタル携帯電話
アダプター
通信速度
 
 
 
通信規格
制御コマンド
 
 
9600bps
※この通信速度はデジタル携帯電話、
この製品およびシステムを含めた
通信速度ではありません。
RCR STD-27 V.42bis準拠
ATコマンド
計算機能 10桁(加減乗除、定数、べき乗、パーセント、メモリー計算、概数など)
時間制 12時間制/24時間制切り替え可能
世界時計機能 基準都市の日付・時刻と、主要239都市の中の1都市の日付・時刻を表示
消費電力 1.6W
電源 単3k形アルカリ乾電池(LR6)×2本
使用時間

約75時間
(カレンダー画面を連続的に表示させた場合)
約35時間
(1時間当たり、検索(呼び出し)を5分、表示状態を55分間の割合で連続的に行った場合)
約100分

(内蔵モデムを使用して、データ通信(送受信)を連続的に行った場 合)
約14時間
(別売のデジタル携帯電話接続ケーブルを使用して、データ通信(送 受信)を連続的に行った場合)
(注)上記の数字は、いずれも使用温度が25℃のときのものです。
使用時間は、周囲の温度などの使用条件によって変わります。

使用温度 0℃〜40℃
外形寸法 幅約160×奥行約90×厚さ約26mm(表示部閉時。突起部を除く)
質量 約315g(単3形アルカリ乾電池2本含)
キーピッチ キーピッチ 約14mm(アルファベットキーのみ)
付属品 ACアダプター、単3形アルカリ乾電池2本、タッチペン(本体装着)、はじめにお読みください、取扱説明書、接続可能なデジタル携帯電話機種一覧、修理窓口のご案内、接続ケーブル(RJ11モジュラーケーブル)
その他機能・端子
光通信機能
 
 
 
接続端子種類
 
IrDA方式(115kbps、IrTran-P対応
ASK方式 通信可能距離:約30cm以下
ただし、ASK方式の場合、約5〜30cm
オプションポート16(16ピン端子)
RJ-11端子(電話回線接続ケーブル接続用)
仕様:ACアダプター(EA-67)
入力 100V 50/60Hz
出力 DC4.8V 0.8A(アダプター)
外形寸法 長さ約74×幅50×高さ43mm
質量 約300g
コード長 約1.8m