AudioComm RAD-F630Z

AudioComm RAD-F630Z をゲット！

2016年7月12日、ヤフオクで、ポータブルラジオ AudioComm RAD-F630Z の中古ジャンク品2台を送料税込1,751円 (品代1,400円＋送料597円−T ポイント246円) で落札しました。 1台あたり 876円 です。

高感度！ポータブル DSP ラジオ です。

FM 補完放送 対応ラジオです。

外観は新品同様です。 取扱説明書と化粧箱も揃っています。 そもそも、本機は付属品が無いに等しく、本体以外は取扱説明書と化粧箱だけです。

修理して正常動作させることができれば儲けものです。

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動作チェック ・・・ ジャンクの理由は？

• 出品者のコメントは以下でしたので、 修理を覚悟してオウンリスクで落札 しました。
  
  
  1. 2台とも新品で購入し、簡単に動作確認をしたところ、音量を最小の設定にしても、そこそこ大きい音がします。
     
     
  2. AM は一定の間隔 (1秒強くらい) でノイズが入り非常に聴きづらいです。
     
     
  3. FM は問題無いようですが、以上のような状態なので、ジャンク品として出品します。
     
     
• 品物が到着したので、動作チェックしました。 2台とも同じ結果でした。
  
  
  1. 出品者コメント 1 について
     
     
     • [V-01] と表示される最小音量で昼間に普通に聴くには十分小さいです。
       
       
     • 確かに就寝の際の枕元ラジオとして使うには、やや大きいかもしれない。
       
       
     • 結論として、故障ではないです。 これは本機の仕様です。 クセみたいなものです。 枕元ラジオとして使うつもりのない私には全然問題ないです。
       
       
  2. 出品者コメント 2 について
     
     
     • 私の環境では全く発生しませんでした。 AM は感度良く綺麗に聴けています。
       
       
     • コメントのような現象は電池が残り少なくなった時に発生します。 私は後述の自作 AC アダプタで試したので、電源フル状態です。
       
       
     • 結論として、故障ではないです。 推測ですが、アルカリ電池 (1.5V×3本＝4.5V) ではなくニッケル水素電池 (1.2V×3本＝3.6V) で使ったのでは？？？
       
       
  3. 出品者コメント 3 について
     
     
     • FM 受信は全く問題ありません。 我が家ではワイド FM (FM 補完放送) を含めて14局が良好に受信できています。
       
       
     • ちなみに AM 受信では7局が良好に受信できています。
       
       
• 以上より、 2台とも何の問題もなく動作良好 でした。 修理の過程を楽しもうと思ったのに、それができなくなって残念です。
  
  

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操作ボタン/スイッチや端子など

1. [電源] ボタン
   
   
   • 短押しで、電源 ON/OFF します。
     
     
   • 電源 OFF 時に長押しすると、スリープボタンとして機能します。
     
     
   • 電源 OFF 時は時刻を、電源 ON 時は受信周波数を LCD に表示します。
     
     
2. [バンド切換] ボタン
   
   
   • FM/AM バンドを切り換えます。
     
     
3. [選局▲] [選局▼] ボタン
   
   
   • LCD に [MEMO CH] 表示がない時
     
     
     • 短押しで、マニュアル受信します。 受信周波数をステップ (FM 0.1MHz、AM 9kHz) ごとに増減します。
       
       
     • 長押しで、自動スキャン受信します。 受信周波数を自動スキャンして、放送局が見つかったらそこで停止します。
       
       
   • LCD に [MEMO CH] 表示がある時
     
     
     • プリセット受信ボタンとして機能します。
       
       
4. [M 設定/ATS] ボタン
   
   
   • 電源 ON 時には、プリセット登録ボタンとして機能します。 電源 OFF 時には、アラーム設定ボタンとして機能します。
     
     
     • FM/AM 別々にプリセットメモリがありますが、プリセット登録のしかたは同じです。
       
       
   • 手動でプリセットする場合
     
     
     1. プリセットしたい放送局を受信します。
        
        
     2. [M 設定/ATS] ボタンを短押しすると、LCD にプリセット番号が表示され、[MEMO CH] 表示が点滅します。
        
        
     3. [選局▲] [選局▼] ボタンを押して登録したいプリセット番号 (1〜30) を選択します。
        
        
     4. 再度、[M 設定/ATS] ボタンを押すとプリセット登録完了です。
        
        
   • ATS (Auto Tuning System) でプリセットする場合
     
     
     1. [バンド切換] ボタンで FM/AM のいずれかを選択します。
        
        
     2. [M 設定/ATS] ボタンを長押しすると、ATS が作動して受信状態の良い放送局を全てプリセットします。 プリセットできるのは最大30局です。
        
        
5. [M/F/時刻] ボタン
   
   
   • 電源 ON 時に押すと、マニュアル/プリセット 受信モードをトグルします。
     
     
     • LCD に [MEMO CH] 表示がない時は、マニュアル受信モードです。
       
       
     • LCD に [MEMO CH] 表示がある時は、プリセット受信モードです。
       
       
   • 電源 OFF 時に長押しすると、時刻設定ボタンとして機能します。
     
     
6. [音量-小] [音量-大] ボタン
   
   
   • 音量を 0〜32 の間で調節します。
     
     
7. [1]〜[5] ボタン
   
   
   • プリセット1〜5 をワンタッチ受信します。 プリセット6〜30 をワンタッチ受信する方法はありません。
     
     
   • [1] を長押しすると Hold ON/OFF をトグルします。 Hold ON 中は LCD に「鍵マーク」を表示します。
     
     
8. ヘッドホン端子
   
   
   • ステレオヘッドホンで聴く時に使います。 ステレオヘッドホンのプラグを挿入すると、内蔵スピーカから音は出なくなります。
     
     
   • 適合プラグは 3.5mm ステレオミニです。
     
     
9. 外部電源端子
   
   
   • AC アダプタで外部から電源供給する時に使います。 推奨 AC アダプタの出力は DC4.5V 350mA です。
     
     
   • 適合プラグは 外径5.5mm / 内径2.1mm ですが、一般の端子長 10mm では不足で 13mm 必要です。 極性はセンタープラスです。
     
     
10. 電池ホルダ
    
    
    • 乾電池で使う時は、単1乾電池×3本を挿入します。
      
      

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時計、アラーム、スリープタイマ

• 時刻設定のしかた
  
  
  1. 電源 OFF 時に [M/F/時刻] ボタンを長押しします。
     
     
  2. LCD 表示の「時」が点滅するので、[選局▲] [選局▼] ボタンで「時」を選択して [M/F/時刻] ボタンを押します。
     
     
  3. LCD 表示の「分」が点滅するので、[選局▲] [選局▼] ボタンで「分」を選択して [M/F/時刻] ボタンを押します。
     
     
  4. これで時刻設定完了です。
     
     
• アラーム設定のしかた
  
  
  1. 電源 OFF 時に [M 設定/ATS] ボタンを長押しすると、「ALARM」マークが表示されます。
     
     
  2. LCD 表示の「時」が点滅するので、[選局▲] [選局▼] ボタンでアラームの「時」を選択して [M 設定/ATS] ボタンを押します。
     
     
  3. LCD 表示の「分」が点滅するので、[選局▲] [選局▼] ボタンでアラームの「分」を選択して [M 設定/ATS] ボタンを押します。
     
     
  4. これでアラーム設定完了です。
     
     
     • アラーム時刻になると、自動的に電源が入り、ラジオ音声が流れます。
       
       
     • アラームを解除するには、電源 OFF 時に [M 設定/ATS] ボタンを押します。 「ALARM」マークが消えます。
       
       
• スリープタイマ設定のしかた
  
  
  1. 電源 OFF 時に [電源] ボタンを長押しすると、「スリープマーク」と [100] が表示されます。
     
     
     • この状態は既にスリープタイマ ON で、100分後に電源 OFF となります。
       
       
  2. 1の状態で [電源] ボタンを押し続けると、[90]→[80]→[70]→[60]→[50]→[40]→[30]→[20]→[10] と変化するので、希望の時間で手を離します。
     
     
     • スリープタイマを解除するには [電源] ボタンを押して電源 OFF とします。 「スリープマーク」が消えます。
       
       

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使ってみました

1. デザインなど
   
   
   • デザインは良いほうですが、やや安っぽいです。 大きさはポータブルとしてはちょうど良いです。
     
     
   • 筐体のプラスチックは鏡面状のため、使い込んでいくに従ってキズが目立つようになると思います。
     
     
   • FM はロッドアンテナで、AM は内蔵バーアンテナで受信します。
     
     
   • LCD の文字は大きく見易いです。
     
     
   • 各ボタンの名称表示が下側になっており、(ボタンの上側表示が普通と思うので) 1段間違ったボタンを操作してしまうことがあります。
     
     
   • 底部が広くはなく、電池を入れないと少々軽過ぎるので、設置の安定感に欠けます。
     
     
   • 操作ボタンは全て前面にあるため、操作は倒れないよう左手で本体を支える必要があって厄介です。
     デザイン的には操作ボタンが前面にあるほうがシックリするので、やむを得ないです。
     
     
2. PLL シセサイザー同調
   
   
   • アナログチューニングより楽で、周波数ズレもありません。
     
     
   • 同調方式は [マニュアル] [プリセット] [オートスキャン] です。
     
     
   • プリセットメモリは FM 30局分、AM 30局分あるので十分過ぎです。
     
     
3. 乾電池および AC アダプタの両方の電源が消失すると、以下のようになります
   
   
   • 時刻やアラーム情報は一瞬で消えます。
     
     
   • プリセット情報は消失しません。 後述の分解をして判ったのですが、Serial EEPROM に記憶しています。 このため、何年経っても情報消失せず、非常に良いです。
     
     
4. 評価
   
   
   • FM 補完放送 が受信できる DSP ラジオ
     
     
     1. この2つのキーワードがあるラジオは選んで間違いはないです。
        
        
     2. DSP で電波をフルデジタル処理するのでセパレーションなどの受信性能が優れています。
        
        
     3. DSP ラジオでは同調コイルやコンデンサが不要なので、 性能が経年劣化しない です。 RAD-F630Z ではバーアンテナだけがコイルの類ですが、同調範囲をラフにしているので、経年劣化に影響することはないです。
        
        
     4. FM 補完放送は 90〜95MHz 帯で放送されます。 AM 放送の FM サイマル放送ですが、ステレオ受信できます。
        
        
   • 感度
     
     
     1. FM は DSP ラジオ特有の高感度です。
        
        
        • 越谷では FM 補完放送を入れて14局受信できました。
          
          
        • IBS 茨城放送は AM では雑音だらけで受信し辛いですが、FM 補完放送では良好に受信できるのが不思議です。
          
          
     2. AM は短小バーアンテナを使っているため、感度はそれなりです。
        
        
        • それでも、越谷では7局が安定に受信できました。
          
          
        • 夜になると関西の放送も受信できます。
          
          
     3. プリセットメモリには以下のように記憶させました。
        
        

        Preset CH	FM		AM
        	周波数 (MHz)	放送局	周波数 (kHz)	放送局
        01	77.1	放送大学	594	NHK ラジオ第1放送
        02	78.0	bayfm78 (FM 千葉)	693	NHK ラジオ第2放送
        03	79.5	NACK5 (FM 埼玉)	810	AFN Tokyo
        04	80.0	TOKYO FM (FM 東京)	954	TBS ラジオ
        05	81.3	J-WAVE	1134	文化放送
        06	82.5	NHK-FM 東京放送局	1242	ニッポン放送
        07	84.7	Fm yokohama	1422	ラジオ日本
        08	85.1	NHK-FM さいたま放送局	-	-
        09	86.8	こしがやエフエム	-	-
        10	89.7	InterFM897	-	-
        11	90.5	TBS ラジオ	-	-
        12	91.6	文化放送	-	-
        13	93.0	ニッポン放送	-	-
        14	94.6	IBS 茨城放送	-	-

        
        
   • 音質
     
     
     1. ラジオ音質としてはかなり良いです。
        
        
        • 内蔵スピーカは直径 90mm なので、やや余裕のある低音が出ます。 上位機種と思われる RAD-T941N のスピーカは直径 65mm なので、本機のほうが勝っています。
          
          
        • 高音はとても綺麗です。 DSP の威力でしょう。
          
          
     2. ステレオヘッドホンで聴くと、FM ステレオ受信できます。
        
        
        • この類のポータブルラジオとしてはセパレーションが良いです。 DSP の威力でしょう。
          
          

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AC アダプタの製作

1. RAD-F630Z に AC アダプタは付属していませんが、ポータブルラジオということで家の中で聴くことが多いと思います。
   
   
   • こうなると AC アダプタを何とかしたいと、低電圧 AC アダプタを製作しました。
     
     
2. 純正の別売 AC アダプタは DC4.5V 350mA らしい ・・・
   
   
   • 出力 DC4.5V の定電圧電源は電源 IC の関係で作り辛いです。 出力 DC5V の定電圧電源とします。
     
     
   • 新品の乾電池×3本の直列電圧は 5V を超えるので、5V で駆動しても問題ないはずです。
     
     
3. 材料集め
   
   
   • 主要部品を、いつもお世話になっている ハードオフ さんに敬意を表して調達しました。 調達部品リストは以下です。 コストは全部で税込266円です。
     
     
   • W08-0692 は DC4.5V 出力であることと、T8 ネジ4本で簡単に分解できるので調達しました。
     
     
   • LG7177001 は DC プラグの形状が適合するので調達しました。 DC プラグは 外径5.5mm/内径2.1mm、端子長 13mm が適合します。
     
     

   No.	調達先	調達品	スペック	値段	備考
   1	ハードオフ	KENWOOD AC アダプタ W08-0692	入力 AC100V 50/60Hz 出力 DC4.5V 600mA	108円	トランス式アナログ電源
   2		brother AC アダプタ LG7177001	入力 AC100V 50/60Hz 出力 DC7.5V 100mA	108円	DC プラグ付ケーブルだけを利用
   3	秋月電子通商	TOSHIBA TA7805S	+5V 1A	40円	5V 3端子定電圧 IC
   4		積層セラミックコンデンサ	0.1uF 50V	10円	発振止め

   
   
4. W08-0692 改造と回路図
   
   
   • 普通のトランス式 AC アダプタは規定電流が流れた時に規定電圧になります。 無負荷の出力電圧はかなり高くなります。
     
     
   • W08-0692 の無負荷状態の出力電圧は 7.0V でした。 高過ぎです。 そこで 5V 定電圧 IC を入れて規定電圧より、やや高い 5.0V 出力としました。
     
     
   • 改造前は電圧が上がり過ぎないよう出力に62Ω抵抗が入っていました。
     
     
     • 62Ω抵抗には 113mA も流れ、0.8W も無駄に電力を消費して勿体ないです。
       
       
     • 62Ω抵抗を除去し、代わりに TA7805S で定電圧化しました。
       
       
   • 62Ω抵抗を除去したことで 113mA までは TA7805S のドロップ電圧 (2V) が確保できます。
     
     
     • 113mA 以上電流を流すと徐々に TA7805S の出力電圧が下がりますが、ラジオ回路は 3V 動作しているので、まあ問題ないでしょう。
       
       
     • これが気になるなら、お値段の高い低損失タイプの TOSHIBA TA4805S を使えばよいです。
       
       
   
   
   
5. 完成した AC アダプタです
   
   
   • 左側の写真は、動作試験中の内部です。 右側の写真は、完成した AC アダプタです。
     
     
   • TA7805S の足を90度折り曲げて実装しました。 実際に使ってみて、ほのかに熱いだけなので、放熱器は不要と判断しました。
     
     
   • DC プラグの端子長はプラスチックの円柱部分を入れて 13mm 強あります。
     
     
   　
   
   
6. 完成した AC アダプタから RAD-F630Z に電源供給してみました。
   
   
   • FM/AM とも問題なく受信できました ・・・ 成功！
     
     
   • アナログ電源なので、スイッチング電源のようにノイズが乗ることもないです。 スイッチング電源だと、主に AM 受信時にバリバリのような雑音が乗ります。
     
     
7. AC アダプタを使うメリットとデメリット
   
   
   • メリット
     
     
     • 電池だと寿命がありますが、そんなことを気にせずガンガン使えます。
       
       
     • AC アダプタのコードがロッドアンテナ代わりになるので、FM 受信でロッドアンテナを伸ばす必要がないです。 RAD-F630Z もこの効果がありました。
       
       
   • デメリット
     
     
     • AM 受信で AC 電灯線からの雑音を誘導しやすいです。 FM 受信ではこの問題は発生しません。 現在では AM 放送が FM 補完放送として受信できます。
       
       

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分解して中身をチェック

1. 右の写真の赤○にあるネジを外すと、表カバーと裏カバーを分離できます。
   
   
   • [ロッドアンテナの下] [電池ボックス内] にもネジがあるので注意が必要です。
     
     
2. [ヘッドホン端子] [外部電源端子] が載った小さな [端子基板] を外します。
   
   
   • 端子基板は右の写真の左端に写っています。
     
     
   • 端子基板を支柱に止めている2本のネジを外します。
     
     
   • 端子基板とラジオ基板をつないでいるコネクタを外します。
     
     
   • 表カバーと裏カバーとの間は3本のワイヤ配線があります。 たった3本とよくできた設計です。 必要あれば、赤ワイヤと緑ワイヤのハンダ付け部分を外すだけで、表カバーと裏カバーを完全に分離できます。
     
     
     • 赤ワイヤ ・・・ 電池の＋
     • 黒ワイヤ ・・・ 電池の−
     • 緑ワイヤ ・・・ ロッドアンテナ
     
     
   • [ラジオ基板] の欠け部分のサイズと [端子基板] のサイズは同じです。
     
     
     • [ラジオ基板] と [端子基板] は元々は1枚の基板で、これをバリバリと割って分割しています。
       
       
     • 基板材料節約でしょうかね？
       
       
3. 右の写真の赤○にあるネジを外すと、ラジオ基板が外れます。
   
   
   • 黄○にあるネジは外しません。 このネジは AM バーアンテナを固定しています。
     
     
   • スピーカはマグネットがやや大きくマトモそうです。 8Ω 3W です。
     
     
   • スピーカとフロントパネルのスピーカネットの中心がズレているのは、ご愛敬か？
     
     
4. 写真の左はラジオ基板の裏面、右は表面です。
   
   　
   
   
   • DSP ラジオのため、コイルや IFT がどこにもなく、基板のパターンもスッキリしています。
     
     
     • コイルや IFT がないので調整作業が不要だし、経年変化もありません。 普通のラジオよりかえって安く製造できるかもしれません。
       
       
     • 基板外に AM バーアンテナがあって、これだけはコイルの類です。
       
       
   • ラジオ基板の表面右下にダイオード×2本あります。
     
     
     • このダイオードで [電池の逆挿入] [AC アダプタの逆入力] をしても壊れないようにしています。
       
       
     • ラジオ基板の Q4 は +3V 定電圧 IC と思われ、このラジオは 3V 動作しているようです。
       
       
     • 先のダイオードでの順方向電圧降下は 0.6V 程度はあるので、電池または AC アダプタの出力電圧は 3.6V 以上必要となります。 この辺りの設計の詰めが甘いです。
       
       
     • 従って、RAD-F630Z をニッケル水素電池で駆動するのは、大変厳しいと言えます。
       
       
   • 基板に型番らしき印刷がありました。 [CAINEBO] は基板製作会社、[KS-33] はラジオ型番か？
     
     
   • AM バーアンテナ長は 30mm と短小で、フロントパネルの [DSP] 文字の辺りにあります。
     
     
5. 使用 IC は以下です。 IC 配置は右の写真です。
   
   

   メーカ	型式	機能	用途概要
   (不明)	(不明)	MCU	全体を制御
   ATMEL	AT24C02	Two-wire Serial EEPROM	プリセット情報を記憶
   TI	LM4863	Dual 2.2W Audio Amplifier	オーディオ・パワーアンプ
   三菱	M62429	Serial Data Control Dual Electronic Volume	電子ボリューム
   BEKEN	BK1088	Broadcast AM/FM/SW/LW DSP Radio Receiver SSOP20 パッケージのピン配列は以下	FM/AM 受信 DSP IC

   
   

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仕様その他

1. ドキュメント
   
   
   • RAD-F630Z 取扱説明書
     
     
2. 仕様は以下です。
   
   

   項目	スペック
   受信周波数	FM 76〜108MHz (0.1MHz step) AM 522〜1620kHz (9kHz step)
   プリセットメモリ数	FM 30個 AM 30個
   スピーカ	直径90mm 8Ω 3W
   イヤホン端子	直径3.5mm ステレオミニジャック
   その他機能	�@時刻表示 �Aスリープタイマ �Bアラーム �CATS (Auto Tuning System)
   電源	単1乾電池×3本 (別売)
   外部電源	AC アダプタ： DC4.5V 350mA (別売)
   電池持続時間	スピーカ使用時 　AM 受信 約280時間 　FM 受信 約300時間 イヤホン使用時 　AM 受信 約540時間 　FM 受信 約570時間 (アルカリ乾電池使用、音量中程度として)
   外形寸法	211(W)×135(H)×59(D) mm
   質量	450g (電池含まず)
   付属品	取扱説明書 (保証書)
   発売日	2015年1月
   定価	オープン (発売時の実売価格7,000円)

   
   

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