お断り
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七ツ洞公園へ初めて行ったのは2016年8月7日ですが、まるで冒険のような気分になるのです。
非常に気に入りました。
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現在までに [2016年8月7日] [9月3日] [9月25日] [10月29日] [12月10日] [2017年2月12日] [3月18日] と、7回訪れました。
行く度に新しい発見がありワクワクします。
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その度に写真撮影し、記事の追加や訂正、写真の追加や訂正をしているので、写真や記事はその訪園時のものが混在しています。
プロローグ
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2016年8月7日(日)、映画
テルマエ・ロマエ
のロケ地となった
七ツ洞公園
へ行きました。
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テルマエ・ロマエ
のあらすじ
・・・
Wikipedia テルマエ・ロマエ
からのほぼコピペです。
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舞台はハドリアヌス帝時代、西暦130年代の古代ローマ。
浴場設計技師ルシウス・モデストゥス (阿部寛) は、ローマの公衆浴場から21世紀の日本の銭湯に突然タイムスリップしてしまう。
以後、古代ローマと現代日本の浴場を何度も往復し、その都度数々の設備や工夫を目の当たりにすることになる。
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一方、漫画家志望の若い日本人女性である山越真実 (上戸彩) は、ルシウスが現代日本に出現するたびに彼に接触することになり、大いに興味を引かれる。
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現代日本で見たものをモデルにローマで新たな浴場を建造して名声を高めたルシウスは、ついには皇帝ハドリアヌス (市村正親) お抱えの浴場設計技師となり、側近のアントニヌス (宍戸開) の知遇も得る。
やがて、ハドリアヌスは、後継者と考えるケイオニウス (北村一輝) のために新たな浴場建設をルシウスに命じる。
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その後ルシウスは再び日本にタイムスリップし、今度は真実の実家である古い温泉宿に現れる。
そこには、漫画家への道を諦め、実家の温泉宿の跡継ぎとなる決意を固めかけていた真実がいた。
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真実はルシウスと再会する日に備えてラテン語と古代ローマ史を猛勉強し、彼と完璧に会話ができるまでになっていた。
そして帰還するルシウスに巻き込まれて真実も古代ローマにタイムスリップしてしまう。
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どうしてもケイオニウスを信頼できないルシウスは、厳罰を覚悟でハドリアヌスの命を拒否する決意を固める。
ハドリアヌスは、それまでの業績を考慮してルシウスの処罰は免除するが、二度と眼前に現れるなと申し渡す。
これにより史実と異なるアントニヌスの左遷が実現しかかっていた。
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真実は、これを阻止しないと歴史が変わってしまい、ハドリアヌスの神格化も実現しないことに気付く。
これを聞かされたルシウスは、治癒効果のある温泉場を戦場に建設しローマ軍兵士の傷の治療と疲労回復を行い、その手柄をアントニヌスに譲ることにする。
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この頃、反乱が発生しローマ軍が鎮圧に向かうがローマ軍は長旅で疲弊し負傷して苦戦を強いられていた。
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真実の後にやはり古代ローマにタイムスリップしてしまった真実の父とその温泉仲間たちの支援も得て、ルシウスはオンドル小屋の立ち並ぶ湯治場を作り上げてローマ軍の勝戦に貢献する。これによってアントニヌスの左遷は取り消され、ルシウスも名誉を回復する。
やがて、ルシウスと別れて真実たちは現代日本に戻ることになる。
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ルシウスとの体験を踏まえ再び漫画家への挑戦(持ち込み)を始めた真実の前に、またしてもタイムスリップしてきたルシウスが現れるところで終幕となる。
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地図で確認すると、アパートから七ツ洞公園まで健康的なママチャリで十分行ける場所と判りました。
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初めて行く場所なので
ハンディ GPS
に七ツ洞公園の場所を設定すると 8.3km と出ました。
こりゃ〜近い!
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8.3km は直進距離で、実際の道路の距離では 12km 前後と思います。
チャリンコとしては楽勝です。
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高場陸橋を通る産業道路をただひたすら北西に直進します。
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那珂市下菅谷になると、Google マップにない (2016年8月現在) 陸橋を渡ります。
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マップの赤楕円内で城之内交差点から西に行く道が無いことになっています。
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ところが、実際には右の写真のような水郡線を渡る陸橋があるのです。
できたばかりのような陸橋でした。
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陸橋を渡って、更に道なりに直進するとやや狭いバードライン道路になります。
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[町道五差路] という交差点で左45度方向にある道に入ります。
いつの間にか [市道五差路] という名称に変わっています。
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五差路なので注意します。
左90度方向の道に入ってはいけません。
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道なりに直進すると常磐高速道の下を通り抜けます。
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右の地図の上端の右端から1/4くらいにある道で、直進すると七ツ洞公園の駐車場 (入口) に到着します。
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歩道も無いような狭い道で、人家は少なく、周りは田圃ばかりなので、農道じゃないの???
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アパートから50分くらいで到着しました。
七ツ洞公園について
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1999年に開園された
総工費10億円!
の日本屈指の英国式庭園です。
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英国人の法人による設計と建材も英国から直接輸入するなど、こだわりをもって作庭されました。
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2011年、東日本大震災により一部の施設倒壊などがあり、公園は荒廃してしまいました。
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2012年、映画「テルマエ・ロマエ」のロケが行われ、一躍有名になりました。
更に「秘密の花苑」の管理に水戸市植物公園が関わることになって復活中です。
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生まれ変わる全国屈指の英国式庭園 七ツ洞公園
を観ると概要がわかります。
YouTube 動画&アナウンスです。
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18世紀型の
ピクチャレスク (Picturesque)
様式と、19世紀型のフラワーガーデン様式を併せ持つ公園です。
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中央をうねるように流れる水
サーペンタイン (Serpentine)
、その水の流れと呼応して時代の変遷を表現する
フォーリー (Folly)
群とダム群、イングリッシュガーデン
秘密の花苑 (Secret Garden)
などが見処です。
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総面積15.8ヘクタールの広大な敷地には、風景画のように美しい景色が広がり、気軽なウォーキングに最適です。
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水戸市郊外の山林を切り開いて造ったような公園です。
周りには農道と山道しかありません。
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気軽なウォーキングに最適とは言っても、ここまでの公共交通機関がほぼありません。
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水戸駅から歩いたら半日かかります。
だから、ここに到着する前に疲れ果てます。
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テルマエ・ロマエでのロケ地マップは以下です。
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秘密の花苑・北東側入口 (トイレに近い入口) にロケ地マップが看板として掲示されています。
この画像はその看板をデジカメで撮影したものです。
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看板全部の内容は
ここ
をクリックすると pdf で参照できます。
NANAR (愛称:ななあ〜る)
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NANAR とは「七ツ洞公園 AR 案内システム」のことです
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それでは、NANAR を実際に使ってみよう!
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公園内を散策していると、右のような案内板を見かけます。
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案内板にはイラストと共にごく普通に「ダム B」と書かれているだけです。
実はこれが「AR マーカ」なのです。
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この案内板を COCOAR2 アプリの画面に(カメラ機能で)表示させると、自動的にスキャンします。
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そして AR マーカだと認識すると、映像をダウンロードして再生が始まるのです。
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単に映像を再生するのではありません!
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下の写真の左が AR マーカ認識前、右が認識後です。
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なんと!案内板がスクリーンになるのです。
それ以外は風景そのものが表示されています。
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スマホを動かすと、映像はその変化に伴い、案内板に入るよう変化します。
映像が映ったままでの撮影もできます。
どうやってんのだろう ・・・ 素晴らしい!!!
七ツ洞公園内をウォーキング
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駐車場 (入口) の辺り
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農道のような道を進むと、下の左の写真の [七ツ洞公園] を示す案内板がありました。
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この写真に写っている家は、映画「テルマエ・ロマエ」のロケが行われた2012年の右の小さな写真に写っている家と同じです。
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2つの写真に写っている道路を比較してください。
今でこそ綺麗に舗装されていますが、やはりこの道路は農道ですね ・・・
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水戸市とは言っても、この辺りは
ど田舎
なんだぁ〜
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すぐに目立つのが展望台のような円形の見晴台です。
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ここには元々、パビリオンがあったらしいのですが、2011年3月11日の東日本大震災で倒壊したとのことです。
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丸い台座をよく見るとパビリオンの柱の跡が残っています。
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台座の真ん中にはスリット状の丸い金属蓋があり、これの真下が井戸の中心と合っています。
採光も兼ねているようです。
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見晴台から見える園内の様子です ・・・ ワクワク!
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見晴台の下側にはテルマエ・ロマエの山越真実 (上戸彩) がローマ時代にタイムスリップして出てきた井戸があります。
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右の写真は見晴台を下側から眺めた全体像です。
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私も山越真実 (上戸彩) をまねてタイムスリップしてみたら、やはり井戸が結界と判り、ここが現代とつながっていました。
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タイムスリップすると肉体的に非常に疲れて空腹になります。
まずは現代のコンビニで買ってきたサンドイッチを食べました。
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テルマエ・ロマエでは以下のシーンで使われています。
そのまま使うのではなく、小道具などが加えられています。
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ホタルが生息する湿地帯
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見晴台の左側を降りた所が、テルマエ・ロマエでルシウス・モデストゥス (阿部寛) が歩いた道です。
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古代の歴史を感じさせる石積ダム (ダム A)
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見晴台の右側を降りると木道があります。
歩いて行くと、石積ダム (ダム A) があります。
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いつまで経っても終わらないと思っていた木道の修理工事 ・・・ 上の写真の木道はもっと先に続くはずですが
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[8月7日] [9月3日] [9月25日] に訪れた時は [10月23日] で工事が終わることになっていました。
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工事が終わったかなと [10月29日] に訪れると、工事完了日がいつの間にか [1月31日] に変更されていました。
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三度目の正直で [2月12日] に訪れると、工事完了日がいつの間にか [2月25日] に変更されていました。
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もう諦めの境地です ・・・ 私が生きているうちに終わるのでしょうかね???
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四度目の正直で [3月19日] に訪れると、
なんと!木道が完成
していました。
長生きして良かった!!!
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ただし、丘の上を行く道(おそらく、これが以前の道)は「通行止」となっており、工事予定すら表示されていません。
まだ予算化もされていないようです。
あと数年かかる???
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真新しい木道はとってもイイです。
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ダム B にあるパビリオンが今までと違った角度から眺められて新鮮に感じます。
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この木道ができたことで足の悪いかた、車イスのかたに優しくなりました。
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木道が新し過ぎるので周りの景色から浮いている感じがしますが、1年も経つと周りに溶け込むと思います。
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ピクチャレスク理念を表す廃墟 (フォリー)
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石積ダムを渡るか、湿地帯を抜けると大きな石門が現れます。
テルマエ・ロマエのマルクスの師匠のシャワー付個人風呂があった場所です。
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石ベンチの近くには笹が生えていますが、ヨーロッパには竹類は生息していないはずで、こういう処は和洋折衷かと ・・・
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門をくぐると廃墟の残骸が散らばっていました。
わざとこうしているようです。
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英国式庭園ではわざとこういうフォリー (役に立たないもの) を配置するようです。
日本の侘 (わび) と寂 (さび) のような概念なんでしょう。
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ダム B の中央にあるパビリオンと木橋
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パビリオンの床には石で造形された美しい模様があります。
右の写真はパビリオンからダム C 側を眺めたものです。
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ダム C にあるパーゴラと壁泉
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ダム C でダム B を背景に記念撮影しました。
素晴らしい風景でしょう。
人物が風景にアクセントを与えます!
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右の写真はダム C からダム D 側を眺めたものです。
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ダム C を渡るとパーゴラ (左の写真) がありました。
奥のほうに壁泉が見えています。
ちょっと水の勢いが強すぎない?
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ダム D とそこにあるパビリオン
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水はダム A → E にかけて流れ、ダム D はその中でも一番大きなものです。
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ダム E とそこにあるパビリオン
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ダム E は公園の終端にあたります。
そこには大きく目立つパビリオンがあります。
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東日本大震災前には、これとほぼ同じパビリオンが入口の駐車場にもあったらしい。
右の小さな写真です。
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飛び地にあるパビリオン
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見落としやすいのですが、ダム E から道路を隔てて飛び地にもパビリオンがあります。
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道路を横断してから、木造の階段を登って行くと見えてきました。
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パビリオンでしばし休んでから階段を降りていくと、ダム E の手前に石碑があります。
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権現山横穴群
と刻まれています。
これが七ツ洞公園の「七ツ洞」の由来なんです。
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ダム D の池の右岸に権現山横穴群という横穴式古墳があり、現在5基存在するが以前は7基あったとされることから七ツ洞と名付けられたのです。
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要は古代の墳墓です。
よって、七ツ洞公園で不届きなことをしたらバチがあたります。
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自然の森の中を歩いていると ・・・
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9月25日に森を歩いていたら栗のイガイガを見つけたので実を採取しました。
キノコも見つけましたが、毒キノコかもしれないので放置です。
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釣りをしているかたがいました。
何が釣れるのですか? ・・・ バスが棲んでいますよ!
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パビリオンに登る木の階段がありました。
行ってみましょう!
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大きなパビリオンです。
トイレ (右の写真) も古代風です。
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このパビリオンの目の前にプレハブの公園管理事務所があります。
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郵便ポストみたいな木の柱に公園パンフレットが置いてあります。
公園パンフレットは、駐車場入口と秘密の花苑・北東側入口 (トイレに近い入口) にも置いてあります。
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ドリンクの自動販売機もすぐ近くにあります。
この公園で唯一の自動販売機です。
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芝生公園と森林庭園
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左の写真は芝生公園にあるパーゴラです。
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右の写真は森林庭園です。
テルマエ・ロマエで戦士たちの戦闘シーンがあった場所です。
私は木ではありません ・・・ 念のため。
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秘密の花苑
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見応えのある素晴らしい英国式花苑です。
テルマエ・ロマエではケイオニウス (北村一輝) が女性とデートする庭園でした。
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入口は狭く、ここからは何があるのか判らない Secret 気分にさせてくれます。
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この庭園は全体的には円形をしており、入口から見ると左右対称になっています。
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庭園の中央には日時計があるので、腕時計を持参し忘れても、これで現在時間がわかります。
曇りや雨の日は諦めてください。
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10月29日に訪れた時に「イングリッシュ・ローズ」の花の満開を観賞することができました。
初夏と秋にしか見れない貴重なローズです。
しかも満開が ・・・
エピローグ
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七ツ洞公園は
ど田舎
にある秘密の場所の雰囲気があります。
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森の木々に囲まれて全景が見えないので、近くを自動車で通過しても公園の存在に気付かないかもしれない。
まさに隠れ里です。
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「秘密の花苑」の開場時間が8:30となっていたので、これまで公園の門は閉まっていると思い、8:30過ぎに着くように出発しましたが、実際には「秘密の花苑」以外の部分はいつでもオープンのようです。
従って、夏場は7:30程度に行ったほうが涼しくてよいと思います。
入場料は必要ありません。
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そうそう ・・・ 公園内ではドリンクの自動販売機が1台きりでした。
売店はありません。
行かれる際は水筒とお弁当をお忘れなく。
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英国式庭園だけれど、ローマ時代にタイムスリップできてよかったです。
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初めて行った2016年8月7日は猛暑でしたが、大きな池と森のおかげか、意外と涼しかったです。
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現代の日本に戻るワープでは、チャリンコでの帰り道は暑かった ・・・