TOSHIBA TY-CDR7 をゲット!
2018年7月1日、
ハードオフ
川口上青木店で CD クロックラジオの
TOSHIBA TY-CDR7
のジャンク品が税込1,080円でした。
2009年3月10日発売で、オープン価格ですが発売当初の実売価格は8千円程度でした。
結構高価だったんですね。
付属品は [AC アダプタ] [取扱説明書] です。
購入品の製造年は2009年、製造番号は 09101xxxN です。
xxx は伏字です。
プライスカードに
[CD 再生しますが、ボタン操作がうまくできない]
とあったので、ぜひ、修理してみたいと思いました。
外観が綺麗な逸品だし、安いし、暇潰しにイイか!
お店のチェックコーナで状態チェックしました
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外観
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動作チェック
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操作ボタンを押すと、とんでもない動作をします。
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例えば [フォワード] ボタンを押すとラジオのバンドが変わったりと予測がつかないです。
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たぶん、タクトスイッチ劣化による接点の接触不良でしょう。
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FM/AM とも正常に受信できます。
感度も良いです。
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CD は正常に再生しますが、音飛びしやすく、ピックアップの劣化が考えられます。
リペア
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【現象】 操作ボタンを押すと、とんでもない動作をする
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動作不具合の原因
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昔の機器は単なる XY マトリックス回路上にタクトスイッチを配置したので、劣化して接触抵抗が大きくなると、そのスイッチが入り辛いだけで済みました。
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本機を含めて最近の機器では、タクトスイッチごとに抵抗を直列につなぎ、スイッチ ON でこの抵抗値を読むことで、どのスイッチが押されたか判断します。
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すなわち、タクトスイッチが劣化して接触抵抗が大きくなると、違うスイッチが押されたと誤判断してしまうのです。
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分解してスイッチ基板を取り出す
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背面にある4本のネジを外します。
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裏カバー下側のラッチツメを外し、操作パネルとのラッチツメを外し、そっと持ち上げると、裏カバーが分離できます。
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操作パネルと前面カバーのラッチツメを外すと、操作パネルが分離できます。
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ここまでの分離は簡単です。
この後は説明不要でしょう。
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17個あるタクトスイッチを全数交換
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タクトスイッチは基板上高さ 5mm のもので、この高さとリード間隔が合えば交換可能です。
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千石電商
で 税込160円/10個 の
ALPS SKRGADD010
を使いました。
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写真上が交換前、下が交換後です。
写真を見てわかるように形状は違いますが互換性あります。
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部品代は 16円×17個=272円 で、これに私の情熱 (人件費 1Hr) を足したものが修理代です。
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問題の「とんでもない動作」は完全に直りました。
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【現象】 CD 再生で音飛びしやすい
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CD ピックアップレンズを無水アルコールで清掃してみる
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現象が変わらないので、CD ピックアップの劣化と判断しました。
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CD ピックアップ探し
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CD ピックアップの新品は2千円はします。
コスト的に合いません。
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2018年8月18日、
ハードオフ
草加瀬崎店で CD ラジカセの
TOHO SoundScape SS-106
のジャンク品が税込378円でした。
ほぼ新品なのですが、ケースが大きく割れているのでジャンクなのです。
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CD トレーから覗き込むと、CD ピックアップは TY-CDR7 と同じと思えました。
ケースが壊れていますが CD ピックアップは新品同様でしょう。
こういう状況なので、CD ピックアップを流用する目的で購入しました。
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CD ピックアップ交換
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SS-106 を分解して CD トランスポートを取り外しました。
この他のパーツは不要なので廃棄しました。
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CD トランポートは TY-CDR7 のものと異なりましたが、CD ピックアップは同一の [SANYO SF-P101N (16pin)] と判りました。
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CD ピックアップを取り出して TY-CDR7 の CD トランスポートに移植しました。
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CD トランスポートのグリス&オイルアップ
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[CD ピックアップガイド] [ギア] には古いグリスを無水アルコールで拭き取ってから
TAMIYA セラグリス HG
を塗布しました。
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[CD ピックアップレール] には古いオイルを無水アルコールで拭き取ってから、シリコンオイル #300 を塗布しました。
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この
グリス&オイルアップは非常に重要
で、本機のような5年以上経過したメカには必須です。
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[セラグリス HG] [シリコンオイル] を使うのは、金属用グリスやオイルではプラスチックギアなどを溶かすおそれがあるからです。
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CD 再生で音飛びする問題は完全に直りました。
使ってみました
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デザイン
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ホワイト一色のシンプルデザインで、作りはマトモです。
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表示器が配置されたフロントパネルは CD カバーを兼ねます。
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全くポータブルラジオに見えるデザインで、よくよく見ると CD プレーヤもあると気付きます。
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表示は白色バックライトの液晶 (LCD) で、文字が大きく、コントラストも良く、見易いです。
液晶は経年変化しにくいので安心です。
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大きさは 200(W)×155(H)×65(D)mm とポータブルラジオサイズです。
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CD プレーヤも内蔵していることを考えると、コンパクトと言えます。
邪魔にならないサイズです。
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大きさの割には重さ (820g) があるので設置が安定します。
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AC 電源を内蔵しておらず、電池ボックスも無いので、これだけコンパクトにできたのでしょう。
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ヘッドホン端子がないので、ヘッドホンで使いたいかたには向きません。
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AC アダプタはトランス式のやや重い 345g で、邪魔っけです。
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型式は AC-ADP7 です。
出力は DC9V 0.8A で、DC プラグ形状は EIAJ #3 です。
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トップパネル
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操作部はトップパネルにあるので、本機は目線より下側に設置する必要があります。
以下の操作ができます。
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リアサイド
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左側に AC アダプタと接続する [DC 9V] 端子があります。
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左下の穴から FM リードアンテナが出ています。
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CD
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CD をセットするには、[CD 開く] レバーを押してフロントカバーを開けます。
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CD は縦にセットします。
CD が落ちないようベアリングのような金属玉で支えます。
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CD だけではなく CD-R/RW も認識します。
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ラジオ
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PLL シンセサイザー方式でプリセットは FM 20局、AM 10局です。
こんなにあっても使い切れません。
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FM はリードアンテナ、AM は内蔵バーアンテナです。
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リードアンテナとはただの長い電線です。
ロッドアンテナはありません。
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リードアンテナはロッドアンテナのように折れたりせず、設置に自由度があるので、置き場所を固定して使うにはよいです。
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FM/AM とも十分な感度です。
同類機器と比べて比較的良いほうです。
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評価
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操作性
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取扱説明書を読まなくてもすぐに使うことができます。
操作性は良好です。
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音質
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この部類の機器としては良い音です。
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刺激のない聴きやすい音ですが、眠い音ではありません。
高音がハッキリと出ます。
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左右のスピーカ間の距離が短かすぎるので、ステレオ感はあまりありません。
そう気になりません。
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やや問題もあり
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AC 電源が消失すると時刻や設定が全部消えてしまいます。
これがイマイチです。
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電源 ON すると音量は常にレベル18になります。
電源 OFF 時の音量レベルを記憶してくれません。
普通じゃないです。
仕様など
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ドキュメント
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仕様
その他 |
内容 |
発売開始時期 |
2009年3月10日 |
定価 |
オープン (発売当初の実売価格8千円程度) |