2002年7月20日、暑い中
誠報社
のバーゲンへ行ってきました。
最初から
タンクローの安いのが出ていないかなぁ〜
で行きました。
12時50分頃に誠報社へ着いたら整理券番号164でした。
こりゃ〜当分、自分の番が回ってこないや!!!という訳で缶ビールで水分補給してました。
やっとこさ、14時30分くらいにバーゲン会場に入れてもらえました。
ペンタックスコーナーへ行ったらありました。
- タンクロー 8×24 UCF V \5,600(税込)
- タンクロー 10×24 UCF V \6,000(税込)
- タンクロー 12×24 UCF V \6,400(税込)
だったと思います。
この中だったら常識的には 8×24 を選択しますよね。
で、これを買おうとしたら、
なんと!シルバーのリミテッドバージョンがあるではないか!!!
私は当然ながらリミテッドバージョンの
タンクロー 8×24 UCF VL
をゲットしました。
型式最後の「L」はリミテッドの意味だと思います。
リミテッドバージョンは2個しかなく、私が買った後で最後の1個もすぐになくなりました。
タンクローを操作するのは実は初めてです。
今まで良いという噂しか知りませんでした。
ですから、本当の意味でファーストインプレッションです。
<スペック>
- 倍率 : 8倍
- 対物有効径 : 24mm
- 対物レンズ : 1群2枚
- 接眼レンズ : 5群5枚
- プリズム : コンパクトポロプリズム方式
- コーティング : マルチコート
- 実視界 : 6.2°
- 見掛視界 :50°
- 1,000m先視界 : 108m
- ひとみ径 : 3.0mm
- 明るさ : 9
- 至近距離 : 3m
- ピント合せ : CF (Center Focus),対物レンズ移動方式
- アイリリーフ : 15mm
- 眼幅調整範囲 : 55〜74mm
- 視度調節あり ±4dptr.
- サイズ(mm) : 111(W) × 106(H) × 62(D)
- 重量 : 300g
リミテッドバージョンなので、外装はシルバーのラバー塗装です。
文字色もブルーとブラックでなかなかよろしい。
同じタンクローでも現在の Xシリーズのデザインは好きになれないです。
なんだかノッペリしてしまってタンクローらしくない。
ぱっと見た目、普通のコンパクトポロのデザインと変わらない。
やはり昔のデザインの接眼部がモッコリ飛び出しているのが好きです。
Vシリーズは好みのデザインです。
ポップアップ見口はスコッとポップアップでき、固くないので速攻で構える時に便利です。
手にしっくり馴染む形状とほど良い重さです。
軽い部類ですが決して軽すぎるということはなく、ホールディングがしっかりできます。
これが付属品一式です。
添付されているソフトケースは一見本皮風ですが、偽造レザーです。
デザイン的には結構マトモです。
肝心の性能評価です。
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対物レンズには反射像が緑色に見えるマルチコートが掛かっています。
高級双眼鏡だと緑色以外に紫色とかいろんな反射像が見えるのですが、そこまではコストをかけていないようです。
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接眼レンズにも反射像が緑色に見えるマルチコートが掛かっています。
接眼レンズ径は実測15mmあってアイリリーフは15mmです。
接眼レンズが大きくてハイアイポイントの双眼鏡は非常に見やすいです。
ブラックアウトしにくいので咄嗟の観測に威力が出ます。
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ネックストラップを見てビックリです。
専用のワンタッチ金具の付いたストラップでないと、タンクロー本体に装着できないのです。
私はこういう軽量の双眼鏡には通常ハンドストラップを取り付けて使うのですが、それができません。
付属のネックストラップを使うしかありません。
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ネックストラップはバンド(帯)というより紐に近いです。
しかも長すぎるのです。
長さ対策は携帯電話のネックストラップに付いている長さ調節クリップを付けることで解決しました。
それくらい紐に近いネックストラップなんです。
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ポップアップ視度調整は中央部にあり、ポップアップすると調整ができ、押し込むと調節状態がロックできます。
さすが特許を取ってあるだけあって、絶対にズレないという安心感があります。
よく考えられた機構と思います。
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光軸ズレやフォーカシング機構のガタは皆無でした。
フォーカシングは対物レンズが移動する方式です。
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タンクローはコンパクトポロなのに三脚穴があるんですね。
知りませんでした。
使っている人、いるのかな???
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乾いた見え方ではなく、しっとりとした見え方です。
かなり良好の見え方です。
総合評価では定価2万円までのダハよりも全然イイです。
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色再現性は合格です。
変な着色もありません。
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見掛視野が50度しかないこともあって、逆に周辺部の乱れはほぼ無いに等しいです。
タル型歪もほとんど感じられません。
イイです。
ピントも視野の 90%の範囲で合っているのでかなりのレベルです。
非球面レンズの効果が出ています。
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ピントの山がハッキリ判ります。
結構、解像度も良さそうです。
ピント合わせはシビアです。
例えば 8mの被写体と 10mの被写体ではピントを合わせ直しが必要となります。
フォーカシングノブは最近距離から無限大までは数回転回す必要があるので、おそらくバーディングではしょっちゅうファーカシングノブをグルグル回している時間のほうが多くなるのではないか・・・を心配します。
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最小合焦距離は 3mくらいです。
私が小型双眼鏡に求める理想は 2mですが、3mなら合格です。
これなら木にとまっているセミだって観察できます。
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木の葉の重なりを見ると、ハッキリ1枚1枚分離します。
この値段の双眼鏡としては画期的にさえ思います。
カミソリで切ったような鋭さはありませんが、ややソフトで分離の良い画質には賛成です。
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逆光のテストをしてみました。
ほとんど視野内が白けません。
これも合格です。
ニコンのリビノはこの項目は×です。
世の中でタンクローが良いと言われる理由がよく判りました。
ヘタな定価5万円くらいまでのダハ双眼鏡を買うなら、こっちの1万円しないタンクローのほうが正解と思います。
最高画質では当然ありませんが、バランスが良いのでコストパーフォーマンスが良いと言う表現がピッタリします。
誰にでも無難な画質です。