marantz DV3100 の画質の良さに満足しましたが、CD-R が再生できないのがショックでした。
そこで、CD-R が再生できて Region Free にもなる機種を電網徘徊で探し、2000年10月21日に Samsung DVD-618J という機種を購入しました。
Samsung DVD-618Jはリビングで楽しみ、marantz DV3100 は私の部屋で DVDソフトの画質チェック用に使います。
セールストークに「肌理細かい映像を。臨場感溢れるサウンドを。コストパフォーマンスをも追求したDVDプレーヤ。」
なんてありますが、このマシンには
マニア御用達の裏技コマンド
があるのです。
オリジナル・リモコンを使った Region Free 変更手順
このオリジナル・リモコンだけで Region Free にすることができます。
しかも状態を本体に記憶できます。
この方法も
DVD Republic
から情報を得ました。
設定できる Region は以下です。
- Region-1 アメリカで使われているDVDプレーヤと同様にできる。
- Region-2 日本で使われているDVDプレーヤになる。これがデフォルト。
- Region Free
DVD-618Jは操作画面を「日本語」「英語」のいずれかを選択できるので、特に操作画面を英語にし Region-1固定にすると、アメリカで売られている Samsung DVDプレーヤと全く同じになります。
このような付属のリモコンによるリージョン変更はどうも変更回数に制限があるようです。
ところが世の中うまくできているもので、コールドスタート(オールリセット)をかける方法があります。
コールドスタートをすると設定が工場出荷時の状態に戻ります
ので、リージョン変更回数の記録も元に戻り、結果として何回でもリージョン変更が可能になります。
これでアイワのリモコンは不要になる訳で、これがために DVD-618J 購入を躊躇されていた方には Good News だと思います。
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コールドスタートの方法
これは DVD-618Jを工場出荷の状態に戻す方法です。
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DVDディスクを入れない状態で電源を入れ、パネルに「no DISC」と表示されるのを待つ。
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プレーヤ本体の「PLAY/PAUSE」「STOP」を同時に押し続ける。
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数秒でテレビ画面が操作言語を選ぶ画面になるので「1」または「2」を押す。
これで完了です。
コールドスタートを実行するとリージョンコードは「2」に戻ります。
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リージョンコードの書き換え
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DVDディスクを入れない状態で電源を入れ、パネルに「no DISC」と表示されるのを待つ。
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リモコンの「リピート」ボタンを押す。(リピートボタンは2つありますが電源ボタンに近いほうです。)
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リモコンの「決定」ボタンを押す。
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リモコンの数字ボタンで、「3」「8」「7」「6」「7」を順に押す。
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テレビの画面の左上に本来設定されたリージョンコードが表示される。(例:リージョン2なら「02」です。)
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続いて、数字ボタンの
- 「1」 ( = Region-1 )
- 「2」 ( = Region-2 )
- 「9」 ( = Region Free )
のいずれかを押す。
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リモコンまたはプレーヤ本体の「OPEN/CLOSE」ボタンを押す。
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リモコンまたはプレーヤ本体の「電源」ボタンを押す。
以上でリージョンコードがプレーヤに記憶されます。
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6の手順で 1, 2, 9 以外でも入力できるようです。
例えば 3と入れるとリージョン3になります。
ただし、本当にリージョン3で動作するかどうかは(リージョン3のメディアを持っていないので)わかりません。
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7と8の手順はリージョンコードをプレーヤ本体に記憶させる操作です。
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操作は急いでやらなくても、ゆっくり確実にやればよいようです。
失敗したらプレーヤ本体を OFFとしてから、最初からやり直します。
アイワ・リモコンを使った Region Free 変更手順
この方法は「オリジナル・リモコンを使った Region Free 変更手順」が判明してからは不要になりました。
参考として紹介します。
Region Free 化の操作を行うには、アイワのオーディオミニコンポのリモコンが必要です。
「CLOCK」のボタンを使います。
私は近くのリサクルショップでリモコンだけを 500円で入手しました。
型番は AIWA RC-T515 です。
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DVDディスクを入れない状態で電源を入れ、パネルに「no DISC」と表示されるのを待つ。
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アイワのリモコンを DVD-618J に向けての「CLOCK」ボタンを2回素早く押す。
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パネルに「ADJUST」と表示され、ディスクトレーが開きます。
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開いたトレーに再生したいDVDビデオソフトを乗せて、トレーを閉じるとそのディスクの Region で再生が始まります。
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電源を切ると Region は元に戻ってしまうので、再度 1番の手順からやり直します。
この手順で、DVD-618J は どの Region のディスクでも再生できます。
世界各地で生産されたDVD Videoディスクを鑑賞することができます。
その他の隠しコマンド
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DVD-618J本体の「STOP」ボタンを押しながらDVD-616Jのリモコンの電源ボタンを押すと「DEALER LOCK」モードになります。
解除も同様に行います。
このモードが ONになっていると、トレーのオープン/クローズ操作ができなくなります。
電源コードを抜いても解除できません。
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アイワのリモコンの「SLEEP」ボタンを押すと、パネルの表示がこのようになります。
これはいったい何でしょうね?
Region code 変更の検証
やっと、Region-1 の DVDソフトを入手できました。
アメリカから買ってきてもらいました。
これでやっと Region Free の実験が出来ます。
- Total Recall / Schwarzenwgger / 1990 / $14.99
- Counter Measures / Michael Dudikoff / 1999 / $6.99
アメリカでは値段が $6.99の DVDソフトがあるようです。
驚きです。
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まず、Region を変更しないでこれらの Region-1 のソフトをセットしてみました。
そうするとテレビ画面に「このディスクは再生できません。リージョンナンバーを確認してください。」と出ました。
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次に、DVD-618Jを Region-1 に変更して試してみました。
Region-1 のソフトをセットしたら再生できました。
Region-2 のソフトをセットしたら上と同じ画面が出て再生不能でした。
この結果より、DVD-618Jは Region-1 専用機になるようです。
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DVD-618Jを Region Free に変更して試してみました。
Region-1 のソフトをセットしたら再生できました。
Region-2 のソフトをセットしても再生できました。
この結果より、DVD-618Jは Region Free機になるようです。
!!!リージョンコードの変更はうまくいきました!!!
DVD-618Jの評価
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Samsung DVD-618J で再生できるメディアのチェックを行いました。
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DVDビデオ
MPEG2です。
当然だけど、ちゃんと再生できました。
画質もイイです。
S-VHS以上の画質です。
Michael Jackson : History on Film volume II
これ 1,980円で買いました。
輸入盤です。
約2時間の映像と音楽が入っています。
映像はすごく綺麗だし、音も良いです。
私のお薦め盤です。
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VideoCD
モーションJPEGだと思います。
これもちゃんと再生できました。
画質はVHS並みです。
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音楽CD
当然だけど、ちゃんと再生できました。
音質は今まで使っていたNECの高級CDプレーヤ(10万円)と比べると音がおとなしいです。
よく聞いてみると低音も高音もよく出ているのですが、音が今一歩前に出てこない感じです。
NECのCDプレーヤだと細かい音もハッキリ聞けてメリハリもあったのですが、すごく聞き疲れしました。
今回のDVDプレーヤでは迫力はないのですが、すごく聞きやすいです。
CDプレーヤが変わるとこんなにも音が変化するんだ!とビックリしました。
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音楽CDを丸ごとコピーしたCD-R
これも問題なく再生できます。
音質もCDと変わりません。
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音楽CDを丸ごとコピーしたCD-RW
これも問題なく再生できました。
音質もCDと変わりません。
このメディアが使えることはスペックには書いてありません。
CD-RWが使えるCDプレーヤは皆無に近いので、これは凄いメリットです。
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MP3録音したCD-R & CD-RW
TDKの
MP3 Audio Magic Powered by KENWOOD
というソフトを入手し、これでエンコードしました。
音楽CDからソースを作り、デフォルトのままCD-Rに焼いてみました。
デフォルトは 128Kbps, 44.1KHz, Stereo のようです。
出来上がったCD-Rを DVD-618J にかけると見事、MP3再生できました。
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DVD-618J のパネルのタイム表示の右横に「MP3」と表示されます。
MP3は取扱説明書には書かれていない機能ですが、元々再生可能になっているんだ!
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テレビには再生中の曲名他が表示されます。(ただし、英語8文字までです。)
テレビの表示を見ながらリモコンで操作して目的の曲を選択することができます。
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音は多少平たいかな?と言う程度で十分鑑賞できる音質でした。
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音飛びは全くありませんでした。
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次に約200曲/約800分のCD-Rを作成して再生してみました。
DVD-618J のパネル表示の曲番は最大「99」までしか表示できませんでした。
99曲を超えると0になり、1, 2, 3, ... となります。
しかし、100の桁の表示が抜けているだけでマトモに操作できました。
テレビの表示と操作には問題ありませんでした。
試したメディアは以上です。
この他に「DVD-RW」が使えるようなのですが、まだ実験できていません。
すなわち、Samsung DVD-618J はスペックに書いていませんがオールラウンドプレーヤのようなのです。
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リモコンがすごくイイです。
最近のリモコンは高級機種でも安っぽいのが多いのでうが、DVD-618J のリモコンは立派です。
手に馴染むカーブを持った小型リモコンで、凝った作りになっています。
そして使いやすいです。
私のリモコン評価は星5つです。
Samsung DVD-618J を使ってみて結構品質がマトモだと思いました。
韓国製もなかなかイイなぁ〜と思い始めました。
この品質でオールラウンドプレーヤで Region Free で1万円台なのですからコストパーフォーマンスが抜群です。
DVD-618Jって凄すぎる!!
と思いませんか。
Samsung の技術力もたいしたもんだ!!!
DVD-618Jのスペック
- 主な特徴
- 本格的なホームシアターを楽しめるDTSデジタル出力装備(同軸,光)
- 映像10bit/27MHz,オーディオ24bit/96KHzの高性能D/Aコンバーター採用
- 立体音場を2つのスピーカーで可能とする新3D音響テクノロジー「スペシャライザーN-2-2」を搭載
- コンポーネント(色差)映像出力端子を装備
- 見たいシーンマークできるマーカー機能
- デジタル・ズーム機能搭載
- 32倍速スキャン機能
- 主な仕様
- 映像関係
- 信号方式:EIAJ標準,NTSCカラー方式
- ビデオD/Aコンバーター:27MHz/10bit
- 水平解像度:500本以上
- クローズドキャプション可能
- 音声関係
- 音声D/Aコンバーター:96kHz/24bit
- 周波数特性
- DVD 96KHzサンプリング:4Hz〜44KHz
- DVD 44KHzサンプリング:4Hz〜22KHz
- CD-DA:4Hz〜20KHz
- ダイナミックレンジ:105dB以上(EIAJ)
- SN比:115dB以上(EIAJ)
- 全高調波歪率:0.003%
- 出力端子
- コンポーネント映像出力 Y/Pr/Pb:1系統
- S映像出力 S端子:1系統
- コンポジット映像出力 :1系統
- デジタル音声出力 同軸出力:1系統,光出力:1系統
- アナログ音声出力(2ch):1系統
- ヘッドホン音声出力:1系統
- その他
- 電源:AC100V 50/60Hz
- 消費電力(電気用品取締法):17W
- 外形寸法(幅x高さx奥行):430x80x280mm
- 質量(重さ):3.1Kg