Y!BBを技術的に考察してみました
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Y!BB 12Mbpsでは「Annex. A.ex」を採用しています。
日本のISDNの干渉を避ける「Annex. C」でないのが不安要素です。
ところが「Y!BBモデム 12Mbps」は、「Annex. A.ex」「Annex. A」「Annex. C」にも対応しているので「Annex. A.ex」がダメなら「Annex. C」があるさ〜の感覚で大丈夫です。
かつ、我が家の場合、同一カッドにISDNが無いのが確認できているので「Annex. A.ex」でもたぶん大丈夫と思われます。
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eAccessやT-comなどの ADSL 12Mbpsでは「Annex. C」にeXtremeDSLを付加したもので、日本のISDNの干渉を避ける方式なので安心です。
しかし、あまりにもISDNを意識しすぎと、ADSL同士の干渉を避けるために、上りの帯域を若干絞っています。
Y!BBの「Annex. A.ex」ではこんなこと何にも考慮していないので、電話局と近い場合はT-comよりも速いリンク速度が出ると思われます。
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Y!BBの場合、基幹ネットワークはギガビットイーサを利用したIP方式です。
Y!BB以外はATM方式です。
ATM方式ではユーザーができるだけ均等に回線を利用するために、細かいパケットに分割してデータ交換します。
IP方式はLANそのものです。
ATMではパケットロスが多いので実効速度はIP方式より不利です。
将来のストリーム対応を考えるとIP方式のほうが有利です。
ATM方式
では元のIPデータを48バイト単位に分割します。
そしてその48バイトのデータに5バイトのヘッダを付けて通信します。
この5バイトのヘッダが伝送効率を低下させる大きな要因です。
伝送効率 = 48/(48+5) = 90%
よってIPデータをATMパケットに分割するだけで10%実効速度が落ちるのです。
IPデータをそのまま通信に使うIP方式ではATM方式に比べて同じリンク速度でも10%実効速度が上がるはずです。
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IP方式はTCP/IPのネットワークそのものですから、悪いことができてしまいます。
通常DHCPは同じネットワーク(同じルータ)のIPアドレスの若いほうから順番に各ホストに割り振ります。
ごく普通にルーターを設定すると、DHCPには割り当て可能なアドレスを全部割り当て可能にはせず、IPアドレスの後半に上位のネットワークと接続するためやメンテナンス用のアドレス領域を確保するはずです。
ですから、IPアドレスの後半になるよう自分のルーターのWAN側のIPアドレスをスタティックに設定することできてしまうのでは?・・・と考えられます。
こうすると固定IPアドレスですね。
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Y!BBモデム 12Mbps はスプリッタが内臓されているので配線がスッキリします。
綺麗好きの私にピッタリ!
BBフォン機能も内蔵されています。
従来のISDNルータと全く同じ感覚です。
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Y!BBモデム 12Mbps はブリッジタイプです。
私はこれのほうが嬉しいです。
ルータタイプだとルーティング速度に疑問です。
RISCチップを使った高速ルータを導入したほうがずっと安心できます。
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Y!BBではグローバルIPアドレスが3つ確保できそうです。
- ADSL通信用
- BBフォン用(IP電話)
- BBケーブルテレビ用(映像配信)
この辺りで裏技開発できそうです。
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Y!BBのパソコン設定ドキュメントをダウンロードして読んだのですが、驚いたことに「PPPoE等の認証」が不要なのです。
認証があるのが当たり前と思っていたのに、無いとは・・・。
考えたらY!BBのインフラでY!BB以外の接続をしないので当然といえば当然ですが。これもメリットです。
余計な認証コードがパケットに飛ばないので実効速度が上がります。
全くLAN直結イメージで使えます。
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Y!BBトリオモデムではファームウェアのバージョンアップはリモートでY!BB側から行うようです。
ある意味、お手軽と言えますが、やはり不安です。
バージョンアップの途中で回線ダウンしたらどうなるのだろう?