SONY ST-4950

SONY ST-4950 をゲット!

2013年3月21日、埼玉県白岡市の T さんから SONY ST-4950 を研究用に寄付していただきました。

定価69,800円のやや高級なチューナです。

早速、外観&動作チェックしました。

  1. 外観はキズがあちこちにある並み以下です。

  2. 電源を入れてチェック



カバーを開けてみました

  1. 基板は部品が整然と並んでいて綺麗です。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. 天板カバーは厚みのある鉄板で、内部には補強用の「コの字型ステー」が入っています。 このため、十分な強度があります。

  3. 底板部分に点検用蓋板があり、メンテナンス性が良いです。

  4. 使用 IC のロット番号より、この ST-4950 は1974年製と判明しました。 電源ケーブルの製造マーキングも1974年でした。

    メーカ IC 機能
    HITACHI HA1156 FM PLL MPX
    SONY CX0412 PLL FM Stereo Demodulator

  5. FM フロントエンドは4連バリコン方式で、以下の構成です。

  6. FM IF 部は以下の構成です。 CF は4素子ワンパックのユニフェイズフィルタです。 一般の CF 2個分に相当し、3P ではなく 4P です。 右の写真がその CF です。

  7. FM 検波方式はレシオ検波です。

  8. FM MPX 部は PLL MPX の [HA1156] で構成しています。

  9. AM フロントエンドは2連バリコン方式で、以下の構成です。


  10. AM IF 部は以下の構成です。



リペア

  1. フロントパネルの分解清掃

  2. リアパネルの補修

  3. バリコンを回転するとガサゴソというノイズが出る。

  4. [FM MONO] で左チャンネルの音が出ない。



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 調整ポイントのチェック

  2. 同調点調整

  3. FM 受信部調整

  4. AM 受信部調整

  5. 再調整結果



使ってみました

  1. デザイン

  2. 操作スイッチ

  3. リアパネル

  4. 感度や音質

  5. その他



仕様

    FM チューナー部  
    受信周波数範囲 76〜90MHz
    アンテナ端子 75Ω (F 端子)
    300Ω
    実用感度 (IHF) 1.9μV
    S/N 比 stereo: 70dB
    mono: 75dB
    キャプチャレシオ 1.0dB
    選択度 (IF) 80dB
    イメージ妨害比 75dB
    IF 妨害比 100dB
    スプリアス妨害比 100dB
    歪率 mono: 0.15%(400Hz, 100% 変調)
    stereo: 0.3%(400Hz, メイン45%・サブ45%・パイロット10% 変調)
    ステレオセパレーション 45dB (400Hz)
    45dB (1kHz)
    AM チューナー部  
    感度 (バーアンテナ) 48dB/m
    S/N 比 50dB
    総合  
    電源電圧 AC100V, 50/60Hz
    消費電力 19W
    外形寸法 430(W)×170(H)×335(D)mm
    重量 7.7kg
    別売品 サイドウッド TAC-15 (1セット 2,800円)
    その他  
    発売時期 1974年
    定価 69,800円