SONY ST-J55

SONY ST-J55 をゲット!

2008年6月18日、私のチューナページのファンから SONY ST-J55 を寄贈いただきました。



程度&動作チェック

  1. 外観

  2. 電源 ON してチェック



ブロック図



カバーを開けてみました

  1. 作りは SONY ST-J60 より良いです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. FM フロントエンド部

  3. FM IF 部

  4. FM 検波部

  5. FM MPX 部

  6. AM 部



リペア

  1. 全体をかなりクリーニングしましたが、取れない汚れやサビ、キズが残りました。 これ以上はどうしようもないです。 諦めました。

  2. [POWER] ボタンで接触不良を感じたので、ZIPPO オイルで接点クリーニングしました。

  3. 次項の「調整」で性能と音質を良い状態に回復できました。



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 調整ポイント



    BAND セクション 種別 調整ポイント 調整内容
    FM フロントエンド L L1
    L2
    L3
    RF トラッキング
    TC TC1
    TC2
    TC3
    L L14 OSC トラッキング
    TC TC4
    IFT IFT1 IF
    IF VR RT101 S メータ
    検波 IFT IFT101(L) 高調波歪率調整
    IFT101(R) 同調点
    MPX VR RT301 パイロットキャンセラ
    RT302 VCO (76kHz)
    RT303 SEPARATION
    LPF LPF301 キャリアリークフィルタ (L)
    LPF351 キャリアリークフィルタ (R)
    AM フロントエンド L バーアンテナ RF トラッキング
    TC CT201
    L T201 OSC トラッキング
    TC CT202
    IF IFT IFT201
    IFT202
    IFT203
    IFT204
    IF
    検波 NF NF201 ノッチフィルタ
    FM/AM CAL TONE VR RT401 CAL TONE レベル

  2. テストポイント (TP)

    BAND TP 接続先 内容 備考
    FM TP1 TP1〜TP2 間 クォードラチュア検波 NULL 0±20mV
    TP2
    TP4 TP4〜GND 間 MPX VCO 76kHz±200Hz
    D102(F) D102(F)〜GND 間 FM S メータ  
    AM R207(F) R207(F)〜GND 間 AM S メータ  
    FM/AM B2 B2〜GND 間 VT 電圧 バリキャップ印加電圧
    TP3 - GND  

  3. 電圧チェックポイント (VP)

    VP 表示電圧 実測電圧 判定 備考
    JW93 +30V +31.6V VT
    JW89 -30V -31.4V FLD
    JW49 +15V +15.5V チューナ全般
    JW35 +5V +5.26V デジタル
    JW44 -5V -5.18V FLD

  4. FM 受信部の調整

    手順 SSG出力 ST-J55 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : FM
    MUTING : OFF
    CAL TONE : OFF
    - -  
    2 - 76MHz 受信 L4 B2 電圧 = 3V OSC トラッキング調整
    3 - 90MHz 受信 TC4 B2 電圧 = 20V
    4 手順2と3を数回繰り返す
    5 76MHz
    変調 : mono 1kHz
    出力 : 30dB
    76MHz 受信 L1
    L2
    L3
    D102(F) 電圧 = 最大 RF トラッキング調整
    6 90MHz
    変調 : mono 1kHz
    出力 : 30dB
    90MHz 受信 TC1
    TC2
    TC3
    7 手順5と6を数回繰り返す
    8 83MHz
    変調 : mono 1kHz
    出力 : 30dB
    83MHz 受信 IFT1 D102(F) 電圧 = 最大 IF 調整
    9 83MHz
    変調 : mono 1kHz
    出力 : 90dB
    IFT101(R) TP1〜TP2 間電圧 = 0±20mV クォードラチュア検波調整
    10 IFT101(L) オーディオ出力 = 高調波歪最小
    11 手順9と10を数回繰り返す
    12 - BAND : FM
    MUTING : ON
    CAL TONE : OFF
    - -  
    13 83MHz
    変調 : OFF
    出力 : 90dB
    83MHz 受信 RT302 TP4 = 76kHz±200Hz MPX VCO 調整
    14 83MHz
    変調 : stereo 1kHz
    出力 : 90dB
    IFT オーディオ出力 = 高調波歪最小 ステレオ歪調整
    15 83MHz
    変調 : stereo 1kHz
    出力 : 90dB
    RT301 オーディオ出力 = 19kHz 成分最小 パイロットキャンセル調整
    16 83MHz
    変調 : stereo 1kHz L/R-only
    出力 : 90dB
    RT303 オーディオ出力 R/L = 最小 ステレオセパレーション調整
    17 83MHz
    変調 : mono 1kHz
    出力 : 50dB
    RT101 S メータ = フル
    ちょうどフルになるよう調整
    S メータ調整
    18 83MHz
    変調 : mono 1kHz
    出力 : 90dB
    - オーディオ出力 = レベルを記録 CAL TONE レベル調整
    19 CAL TONE : ON
    83MHz 受信
    RT401 オーディオ出力 = 手順18の-6dB

  5. AM 受信部の調整

    手順 SSG出力 ST-J55 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : AM
    MUTING : OFF
    CAL TONE : OFF
    - -  
    2 - 522kHz 受信 T201 B2 電圧 = 1.3V OSC トラッキング調整
    3 - 1602kHz 受信 CT202 B2 電圧 = 25.0V
    4 手順2と3を数回繰り返す
    5 603kHz
    変調 : OFF
    出力 : 30dB
    603kHz 受信 バーアンテナのコア S メータ = 最大 RF トラッキング調整
    6 1395kHz
    変調 : OFF
    出力 : 30dB
    1395kHz 受信 CT201
    7 手順5と6を数回繰り返す
    8 603kHz
    変調 : OFF
    出力 : 30dB
    603kHz 受信 IFT201
    IFT202
    IFT203
    IFT204
    S メータ = 最大 IF 調整

  6. 再調整結果



使ってみました

  1. デザインは SONY ST-J60SONY ST-J75 の中間くらいの感じ

  2. 機能面

  3. 感度と音質



レベルメータ



仕様など

  1. ドキュメント

  2. 仕様



    その他  
    発売時期 1979年
    定価 49,000円