YAMAHA T-2

YAMAHA T-2 が到着!

2012年2月22日、大阪の Y さんから YAMAHA T-2 の修理依頼品が到着しました。

FM 専用機 で定価13万円の超級チューナです。



程度&動作チェック

  1. 修理依頼者のコメント

  2. 外観

  3. FM 受信



カバーを開けてみました

  1. この写真は底板を外して撮影したものです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. フロントエンド

  3. IF 部

  4. 検波部

  5. MPX 部



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 調整ポイント

  2. 電圧チェックポイント (VP)

  3. FM 受信部の調整

    手順 SSG出力 T-2 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - REC CAL : OFF
    BLEND : OFF
    MODE : AUTO STEREO
    MUT/OTS : ON
    IF MODE : AUTO DX
    RF MODE : HI SELECTIVITY
    -  
    2 90MHz
    10dB 前後
    mono 1kHz
    90MHz 付近で受信 - オシロスコープで
    オーディオ出力波形を観測し、
    サイン波ピーク上下のノイズ成分が
    同じレベルになるよう指針を合わせる
    同調点(仮)調整
    3 90MHz
    90dB
    無変調
    T201 上コア T メータ = センタ
    4 ダイヤル指針を
    90MHz に合わせる
    [フロントエンド]
    OSC トリマ
    OSC トラッキング調整
    受信周波数とダイヤル指針を
    合わせるのが目的
    5 78MHz
    40dB
    無変調
    78MHz 受信 [フロントエンド]
    RF コイル×6
    S メータ = 最大 RF トラッキング調整
    6 88MHz
    40dB
    無変調
    88MHz 受信 [フロントエンド]
    RF トリマ×6
    7 手順5〜6を数回繰り返す
    8 83MHz
    40dB
    無変調
    83MHz 受信 [フロントエンド]
    IFT
    S メータ = 最大 IF 調整
    [DX] ランプ点灯
    CF201
    CF202
    CF203
    CF204
    9 83MHz
    90dB
    mono 1kHz
    T201 下コア
    VR203
    オーディオ出力 = 高調波歪最小 レシオ検波調整
    [LOCAL] ランプ点灯
    10 T201 上コア T メータ = センタ
    11 手順9〜10を数回繰り返す
    12 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L+R
    83MHz 受信 VR204 下の [VCO 調整手順] を参照 VCO 調整
    13 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L-R
    T202 L ch. オーディオ出力 = 最大 PLL 位相調整
    14 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L
    [フロントエンド]
    IFT
    L ch. オーディオ出力 = 高調波歪最小 ステレオ歪補正
    [LOCAL] ランプ点灯
    VR201
    CF201
    VR202
    CF204
    15 [チューナ基板] の [TR222-C]〜[GND] 間を接続する
    強制的に IF MODE = DX となる
    ステレオ歪補正
    [DX] ランプ点灯
    16 CF202
    CF203
    L ch. オーディオ出力 = 高調波歪最小
    17 手順15の接続を外す
    18 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L+R
    VR205 オーディオ出力 = 19kHz 成分最小 パイロットキャンセル調整
    19 VR401 L/R ch. オーディオ出力 = 同一レベル セパレーション調整
    20 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz R/L
    VR402 L/R ch. オーディオ出力 = 最小
    21 83MHz
    60dB
    無変調
    VR206 S メータ = 75 S メータ調整

  4. 再調整結果

    項目 IF MODE L R 単位
    ステレオセパレーション (1kHz) LOCAL 54 55 dB
    パイロット信号キャリアリーク -56 -55 dB
    オーディオ出力レベル偏差 (MONO) 0 -0.24 dB
    REC CAL 304.7 Hz
    -5.6 -5.6 dB



使ってみました

  1. デザイン

  2. 操作性

  3. FM 受信性能



仕様ほか

  1. ドキュメント

  2. 仕様

    FM 部
    受信周波数 76.0〜90.0MHz
    実用感度 (75Ω) mono:0.75uV (8.8dBf)
    イメージ妨害比 120dB
    IF 妨害比 120dB
    キャプチャーレシオ Local:1.0dB
    DX:1.5dB
    実効選択度 Local:55dB
    DX:100dB
    S/N 比 mono:88dB
    stereo:85dB
    全高調波歪率 (1kHz) Local mono:0.05%
    Local stereo:0.05%
    DX mono:0.15%
    DX stereo:0.4%
    ステレオセパレーション (1kHz) Local:50dB
    DX:35dB
    周波数特性 30〜15,000Hz +0.3 -0.5dB
    サブキャリア抑圧比 72dB
    付属回路 RF Mode スイッチ
    Auto DX 回路
    OTS
    Mode スイッチ
    オートブレンド
    Rec キャリブレータ
    デジタルステーション表示
    マルチパス端子
    総合
    電源電圧 AC100V, 50/60Hz
    消費電力 18W
    外形寸法 435(W)×70(H)×349(D)mm
    重量 7kg
    その他
    発売時期 1977年
    定価 130,000円