IKEA FIXA 7.2V をゲット!
2021年11月18日、
ハードオフ
吉川店で
新品同様!!!
電動ドライバ&ドリルの
TIKEA FIXA 7.2V
のジャンク品が税込550円でした。
現行品で、7千円程度の製品です。
格安には理由があって、写真から判るように充電用の [AC アダプタ] が欠品だからです。
写真の左側の窪みには本来 [AC アダプタ] が入っている。
[AC アダプタ] 以外の付属品は揃っています。
[ドライバビット×10本] [ドリル刃×2本] [ビットホルダ×1本] [取扱説明書] [収納ケース] です。
2つのリスクがありますが格安!に負けました。
@ AC アダプタのスペックがわからない
A 内蔵 Li-ion バッテリが劣化しているかも
失敗しても5百円の損失で済む。
純正 AC アダプタのスペックは?
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電網検索で純正 AC アダプタの写真を見つけました!
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写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
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[型番 IVP0900-0300P] [入力 AC100〜240V 50/60Hz] [出力 DC9V 0.3A] です。
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考察
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入力が AC100〜240V と広いことより、スイッチング電源タイプと判ります。
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出力が DC9V 0.3A より、充電電流は数100mA と判ります。
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DC プラグは 2.1mm セミロングタイプ (12mm) でセンタープラスです。
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以上より、互換性のある AC アダプタの調達は容易と思われます。
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充電の実験
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実験用電源装置の
Wanptek NPS306W
を使って充電してみました。
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この電源装置は CV/CC 制御ができます。
この機能を使います。
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相手は Li-ion 電池ですから、電圧や電流を誤ると爆発します。
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[CV 制御で電圧を 9V] [CC 制御で最大電流 300mA] に設定して充電しました。
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電源装置には [電圧計] [電流計] [電力計] があるので充電観察できます。
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最初 200mA 以上の電流が流れ、徐々に減って 0mA になりました。
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FIXA 7.2V 本体に充電表示 LED ランプがあります。
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充電中は赤色で点灯、充電完了で消灯しました。
正常です!
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充電成功しました!
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DC9V 300mA のスイッチング型 AC アダプタを使えば正常に充電できることが証明できました。
使ってみました
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ブラック基調でレバーがオレンジのシンプルデザイン
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ごく普通のドリルドライバで、筐体の作りはマトモです。
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ラバー塗装されており、手にシックリします。
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やや重いですが、疲れるほどでなく、ちょうどイイです。
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[トリガレバー] [正逆転切換レバー] があります。
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[正逆転切換レバー] を中間にすると [トリガレバー] をロックします。
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[トルク調整ダイヤル] で 1〜15 に設定、およびドリルに設定できます。
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[チャック] はキーレス仕様です。
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底部の前側に充電用 DC ジャックがあります。
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底部の前側に充電表示 LED ランプがあります。
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電動ドライバとして使う
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写真のように [ビットホルダ] を介してビットを連結します。
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締め付けトルクは [トルク調節ダイヤル] で設定します。
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電動ドリルとして使う
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チャックにドリル刃を装着します。
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[トルク調節ダイヤル] をドリル位置に設定します。
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このモードでも [正逆転切換レバー] で逆回転可能です。
ドリルの逆回転がどういう場合に有意なのかわからない。
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使用感は快適
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チャック精度が良く、快適に使えました!!!
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5百円!
ですから大満足です。
何の問題もありません。
互換性のある [AC アダプタ] を見つけました!
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中古品ですがハードオフで税込110円でした。
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型式は [W&T-AD06C060070K] です。
この
製品用のようです。
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電気仕様は [入力 AC100〜240V 50/60Hz] [出力 DC9V 500mA] です。
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スイッチング電源タイプですから適合します。
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DC プラグは 2.1mm で長さ 12.2mm、センタープラスです。
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大きさは 60.9×48.5×26.6mm で小さいです。
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実際に使って良好でした。
DC プラグのロック窪みもピッタリでした。
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FIXA 7.2V 純正保管ボックスにちゃんと収まりました。
まさにピッタリ!
内部を調査
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分解のしかた
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側面に見える7本のプラスネジを外すと、左の写真のように、簡単に左右に分離できます。
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[モータ] [スイッチ] [バッテリ保護基板] [LED 基板] [バッテリ] が構成品です。
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バッテリは [バッテリ保護基板] の下に見えるピンク色のもので、[リチウムイオン電池 18650 1500mAh]×2本です。
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全体構成を回路図化
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右の画像のように、[バッテリ保護基板] を中心に全体を回路図化しました。
回路図をクリックすると pdf で大きく表示できます。
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回路図にある U2 が何かなかなか判明しなかったのですが、
S-8252
にほぼ間違いないと思います。
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Q2 を充電用電子スイッチ、Q3 を放電用電子スイッチとして使っています。
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考察
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ちゃんとバッテリ保護回路が組み込んであったので、まずは安心しました。
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バッテリは 18650 リチウムイオン電池を2本直列で使います。
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リチウムイオン電池の充電電圧はセル当たり 4.2V ですから、直列で 8.4V です。
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一方、AC アダプタ出力は 9V ですから、8.4V との差分の 0.6V は Q2 と D1 で吸収します。
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この回路では AC アダプタが 9V なら正常に充電動作しますが、これ以外だと動作しないか Q2 が壊れます。
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AC アダプタ出力が DC9±0.1V の必要があり、必然的に定電圧のスイッチング型しか適合しません。
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従って、充電に関してはギリギリの設計です。
余裕のない危ない設計です。
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S-8252 の VM ピンは電圧モニタ端子で、[充電器接続検出] または [過電流検出] に使えます。
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この VM ピン周りの回路が変です。
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放電電流を監視するなら、R7 は不要、R8 に 0.1Ω くらいの抵抗を使います。
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ところが、R8 はジャンパー線になっているのです。
0Ω です。
これでは放電電流を監視できません。
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なお、充電電流はそもそも監視していない回路になっています。
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R7 が何のためにあるのか不気味だし、結局、電圧しか監視しておらず、電流を監視していないです。
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動いたからまあイイかみたいな素人設計に思えてなりません。
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[AC アダプタ] には必ず 9V 定電圧型を使いましょう!!!
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例えばプラグが合うからと 12V で充電すると、
Q2 が燃える
か、最悪
バッテリが爆発
します。
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付属品の [AC アダプタ] で充電すれば問題ありません。
[AC アダプタ] が正常ならね。
故障して電圧が上がれば爆発するかも。
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メーカの設計回路をあーだこーだと批評するのは面白い!!!
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この程度の回路で製品を世界中に販売している IKEA が恐ろしい。
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どこかで事故が起きていなければいいが ・・・
仕様など
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ドキュメント
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レビュー記事
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内蔵バッテリ情報
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仕様