海外の電話番号を取得しよう！

海外の電話番号を取得しよう！

どこかの海外で生活してみたい！とは思うものの、現実的にはかなり難しいです。そこで、せめて電話番号だけでも海外の番号を取得して実際に使おうという超バーチャル実例紹介です。

超バーチャル実現のためには YAMAHA RTA54i や IP電話機 AT-323 などのハード機器、または SJphone などのソフトフォンが必要です。

StanaPhone

米国の PSTN番号を無料で取得できる SIP電話サービスの StanaPhone です。「+1-631-357-XXXX」というようなリアルナンバーになります。

エリアコード「631」はリアルなので、PSTN からも電話することができます。当然、その逆も可能です。ちなみに日本の PSTN からは「010-1-631-357-XXXX」と国際電話すればかかります。
StanaPhone から日本の PSTN に電話するには、「011-81-48-967-XXXX」というようにダイヤルすれば良いです。
IP電話サービスの BIGLOBEフォン(PN) の通話料金は日本国内8.4円/3分、米国への国際電話2.5円/分です。 よって、BIGLOBEフォン(PN) からは国際電話でかけたほうが、日本国内へそのままかけるより安い！という不思議な事象になります。
2004年12月12～18日のいずれかで、どうも StanaPhone のシステムが改善されたようです。
- 遅延が著しく改善され、携帯電話とでも遅延は少なく（遅延は 0.5秒くらい？）ごく普通に会話できるレベルになった。
- RTA54i で NAT越えするようになったのが、とっても嬉しいです！！！
ここまで改善されたので、StanaPhone は実用的に使えると言えます。
AT-323 へ StanaPhone の設定をやってみました。
1. 最初 NAT traversal なしでやってみたのですが、コール音だけして声が通じない現象（No Media）が発生しました。
2. そこで、NAT traversal に stun01.sipphone.com という SIPphone の stun サーバーを設定することで見事に解決しました。実際の設定は右のようになります。
RTA54i へ StanaPhone の設定をやってみました。
1. 右のように設定するとすぐに「通信中」になりました。
  
  「登録番号4」がその設定です。
2. RTA54i より発信し、PSTN の我が家に国際電話（USA → Japan）しました。すなわち、「ニューヨークの私」から「越谷の私」にかけたことになります。 3セント／分なので、国際電話と言っても驚くことはありません。日本以外には2セント／分で済むのに、日本へはちょっと高いです。特に問題なく通話できました。音質はクリアで遅延もほとんど感じません。素晴らしい。
3. 次に、「PSTN の我が家」から「 RTA54i（StanaPhone）」へ国際電話してみました。これも問題なく接続でき、音質も遅延も問題ないです。

次のケースの実験をしてみました。

　　PSTN(NTT) → StanaPhone ・・・ＯＫ
　　StanaPhone → PSTN(NTT) ・・・ＯＫ
　　BIGLOBEフォン → StanaPhone ・・・ＯＫ
　　StanaPhone → BIGLOBEフォン ・・・ＮＧ（つながらない）
　　携帯電話(Tu-Ka) → StanaPhone ・・・ＯＫ
　　StanaPhone → 携帯電話(Tu-Ka) ・・・ＯＫ
　　StanaPhone → 携帯電話(DoCoMo) ・・・ＯＫ

日本の 050番号以外には問題なくどちらからもかけられました。

この取得した電話番号はリアルにはニューヨークにあるので、日本からは国際電話でつながります。もちろん、ニューヨークからは市内通話になります。
エリアコード「631」は、ニューヨーク州 Long Island (Suffolk County) です。ニコンの現地法人もあります。 New York City の近くです。

～～気分はニューヨーク～～

ipKall

米国の PSTN番号を無料で取得できるサービスの ipKall です。「+1-360-519-XXXX」というようなリアルナンバーになります。

ワシントン州の番号しかとれませんが、ほとんどの SIP proxy サーバーで使えます。ここで取得した番号に電話すると別途契約している SIP電話にフォワードされるイメージになります。

このサービスを使うためには、既に SIPサービス会社と契約し、そのサービスが使えていることが前提になります。右の例は、既に使っている SIPphone 電話番号に ipKall のワシントン州の電話番号を付加する場合です。
右のように、SIPphone の SIP番号と SIP proxy サーバーを登録します。自分の e-mail アドレスと4桁のパスワードも入力します。設定はこれだけです。
約10分後に、SIPphone 番号のエイリアスとして米国ワシントン州の番号が設定できました。そして、一般の PSTN からの電話を埼玉の自宅に設置した SIPphone で受けることができました。
この取得した電話番号はリアルにはワシントン州にあるので、日本からは国際電話でつながります。もちろん、ワシントン州の同じエリアコード「360」からは市内通話になります。
エリアコード「360」は、ワシントン州の西側です。この地図を見るとカナダに近く、結構寒そうですね。有名な所ではシアトルにも近いです。

～～気分はシアトル～～

FWD

英国ロンドンの PSTN番号を無料で取得できるサービスの FWD (Free World Dialup) です。 FWD番号は「53-XXXX」ですが、別途 PSTN電話番号取得すると「0870-340-XXXX」というようなリアルナンバーの UK(United Kingdam)番号として使えます。

FWD番号を取得するために FWD で登録します。「53-XXXX」のような FWD番号が取得できます。

SIP電話機または Softフォンに以下の情報を設定します。

SIP Server: fwd.pulver.com
SIP User ID: FWD番号
Authentication ID: FWD番号
Authentication Password: FWDパスワード
STUN server: stun.fwdnet.net:3478
Send DTMF: in-audio

FWD の試験は「613」にかけるとエコーテストができます。最初にイギリス風の英語で女性のアナウンスが聞こえ、続いてエコーテストになります。自分の声がエコーされて聞こえるだけですが、音質と遅延の確認テストができます。
英国の PSTN電話番号取得は FWD 0870 Signup でできます。「0870-340-XXXX」というようなリアルナンバーの UK番号になります。この UK番号に電話すると FWD番号にフォワードされるイメージになります。国際電話番号は「+44-870-340-XXXX」となります。
私の FWD番号は「53-3095」、UK番号は「0870-340-3988」です。日本から国際電話で「010-44-870-340-3988」にかけるとロンドン下町にある Koshigaya につながりました。

～～気分はロンドン～～