2005年10月26日、
トレージャーファクトリー越谷店
に出物がありました。
ONKYO INTEC 275 M7MDX(S) ハイコンポ
です。
組合せ希望小売価格 253,050円(税込)のところ、
なんと!税込2,500円
でした。
定価の1%以下です。
INTEC 275 の「275」は横幅275mm を意味します。
コンポセットは単品発売もされていた以下の組み合わせです。
特にスピーカーとアンプのグレードが高く値打物です。
・A-922M ・・・ 定格 60W+60W プリメインアンプ 定価\55,650
・T-422M ・・・ FM/AM ステレオチューナー 定価\26,250
・C-722M ・・・ CD プレーヤー 定価\42,000
・MD-122M ・・・ MD デッキ 定価\61,950
・D-202AU ・・・ スピーカー 定価\67,200(2台1組)
付属品ですが、以下のものが一緒についてきました。
残念ながら取扱説明書は欠品です。
(ONKYO サイトを探すと
テキスト版 M7MDX らくらくマニュアル
がありました。)
・システムリモコン RC-319S
・MD リモコン RC-301MD
・FM 用簡易ワイヤアンテナ×1本
・AM 用ループアンテナ×1個
・リモートコントロールケーブル×3本
・RCAピンケーブル1m×4本
・RCAピンケーブル2m×1本
・RCAピン〜ミニプラグケーブル2m×1本
・スピーカー用モンスターケーブル(2.5m)×2本
これだけのセットだと、とても手持ちできる物量ではありません。
無理を言って台車を借りて我が家までゴロゴロと押して帰りました。
(我が家までは徒歩数分の距離なので・・・)
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これだけ安い理由は中古であることと、「動作しませんでした」のプライスリスト表示です。
でも、確率的にみて5点セットの全てが動作しないことは殆どあり得ないです。
一品でも動作すれば元が取れる・・・ヤフオクにでも出せばよいか・・・の判断で購入しました。
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私が一番気にする外観ですが、ピカピカ新品同様です。
よほど丁寧に使われていたか押入れに入ったままだったと思われます。
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リモコンも RC-319S というコンポ用リモコンと RC-301MD という MD 用リコンが完備していました。
外観程度も上々です。
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1998年5月1日発売ですが、中古としてはかなり新しい部類です。
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とりあえず、持ち帰ってすぐに簡単なチェックをしてみました。
MD デッキ以外は問題なく動作しました。
とりあえず、2,500円の投資額の元は確実に取れた感じです。
ONKYO A-922M
ONKYO A-922M
は横幅275mm のミニコンサイズの割には 7kgとずっしり重い本格的プリメインアンプです。
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ボリュームツマミ等はアルミ削り出しのものを使っており、フロントパネルのアルミ厚も厚く、高級感を醸し出しています。
定価55,650円の風格あります。
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シーリングパネルがあって、これを開けると細かい操作が可能になっている高級仕様です。
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音質は ONKYO らしい伸びきりの良さと高域の艶やかさと解像度があります。
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音質の良さの秘密はコストのかかる電動モーターによるアナログボリューム採用と、ディスクリート構成による100KHz までの広帯域設計によるものと思われます。
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仕様は以下の表の通りです。
定格出力 |
60W + 60W (4Ω)
43W + 43W (8Ω) |
実用最大出力 |
85W + 85W (JEITA・4Ω) |
全高調波歪率 |
0.08% (20Hz〜20kHz、8Ω、定格出力時) |
SN 比 |
100dB (CD) |
周波数特性 |
5Hz〜100kHz/+0, -3dB (CD) |
Phono 最大許容入力 |
130mV (MM、1kHz、0.2%) |
トーンコントロール |
Super Bass: 55Hz・±10dB
BASS: 100Hz・±10dB
TREBLE: 10kHz・±10dB |
入力ソース |
Phono、CD、Tuner、Line-1、Line-2、Tape、MD |
入力 |
7 (Phono、CD、Tuner、Line×2、Tape、MD)
プロセッサー入力 |
出力 |
サブウーファー出力
プロセッサー出力 |
スピーカー出力 |
2 (A / B / A+B) |
消費電力 |
120W (電気用品取締法) |
外形寸法 |
275(W)×118(H)×336(D) mm |
重量 |
7.0Kg |
定価 |
53,000円 (税別) |
ONKYO T-422M
ONKYO T-422M
は FM/AM チューナーです。
チューナー機能だけでなくタイマー/クロック機能もありました。
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FM はワイドバンド対応となっており、76.0〜108.0MHzが受信範囲で周波数ステップは 50kHz とマニアックです。
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AM はステレオ対応です。
貴重品です。
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プリセットした放送局には8桁までの任意の文字で表示できる機能があります。
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プリセットメモリーは FM/AM ごとにそれぞれ30局分あります。
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「ACCUCLOCK」という自動時刻設定機能があります。
JFN系列の FM局を受信して時刻を自動で合わせます。
T-422M の電源コンセントを差し込むと「ACCUCLOCK」というランプがフリッカして、しばらくすると時刻が自動設定されます。
楽チン機能です。
JFN は首都圏では TOKYO FM です。
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仕様は以下の表の通りです。
受信周波数 |
FM 76.0〜108.0MHz
AM 522〜1629kHz |
感度 (FM) |
18.8dBf (2.4μV、75Ω、S/N50dB) |
SN 比 (FM) |
82dB (MONO)
76dB (STEREO) |
ひずみ率 (FM) |
0.1% (MONO)
0.2% (STEREO) |
ステレオセパレーション (FM) |
45dB (1kHz) |
タイマーモード |
Weekday、Weekend、Once、Rec、Sleep |
クロック精度 |
月差±15秒以内 (20℃) |
消費電力 |
10W (電気用品取締法) |
外形寸法 |
275(W)×79(H)×308(D) mm |
重量 |
2.3Kg |
定価 |
25,000円 (税別) |
ONKYO C-722M
ONKYO C-722M
は CD プレーヤーです。
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CD メカは
ONKYO CR-185
とほぼ同様のものを使っているようです。
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仕様は以下の表の通りです。
形式 |
光学式コンパクトディスクプレーヤー |
D/Aコンバーター |
シングルビット方式 |
周波数特性 |
5Hz〜20kHz |
全高調波ひずみ率 |
0.005%以下 (1kHz) |
チャンネルセパレーション |
90dB以上 (1kHz) |
ダイナミックレンジ |
96dB以上 |
SN 比 |
100dB以上 |
ワウ・フラッター |
測定限界以下 |
出力 |
2Vrms (アナログ) |
出力端子 |
デジタル×1 (光)
アナログ×1 |
消費電力 |
8W (電気用品取締法) |
外形寸法 |
275(W)×79(H)×308(D) mm |
重量 |
3.9Kg |
定価 |
40,000円 (税別) |
ONKYO MD-122M
ONKYO MD-122M
は MD デッキです。
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初期チェックで動作しなかったので、カバーを開けて不具合状況を調査しました。
結論から言うと「動作 OK になりました。」です。
<不具合状況>
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電源コンセントから AC100V を供給すると表示部に「Standby」表示が出る。
「Power」ボタンを押すと表示部が真っ黒になって何にも動作しない。
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MD メディアを挿入すると、全く取り込む動作をしない。
MD メカが全く動作しないようだ。
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以上の状況から電源関連の不具合と推定しました。
<調査>
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MD メカが全く動作していない。
MD メカに全く電源供給されていないような感じ。
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MD メカから電源部へのフレキケーブルを抜き差しすると、突然 MD メカが正常動作するようになった。
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「Standby」表示は、どうも電源供給時の自己チェック中に表示されるようで、MD メカがマトモに動作するようになってからは、電源供給時に一瞬表示されるだけのようです。
<対策>
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全てのフレキケーブルの接栓部を無水アルコールで洗浄。
<修理完了後の動作チェック>
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再生動作は全く問題なく良好でした。
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CD プレーヤー C-722M からのデジタルおよびアナログ録音をしてみました。
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デジタル録音/アナログ録音で全く問題なく良好でした。
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中島みゆきのデビューアルバムで高音質録音で定評のある「私の声が聞こえますか」が満足できる音質で録音/再生できました。
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MD メカはかなり動作がスムーズな、かなり練りこまれた良好メカです。
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再生音質は素晴らしいです。
擬似オーディオ機器とは思えないくらいしっとりとした安定感のある音が出ます。
クラシック音楽にも十分使えます。
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MD デッキ下部にシーリングパネルがあり、ここを開くと全てのエディット操作が出来る高級仕様です。
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アナログ入力×1、アナログ出力×1、光デジタル入力×2、光デジタル出力×1 があります。
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48/32kHz→44.1kHz 変換用のサンプリングコンバーター内蔵です。
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仕様は以下の表の通りです。
形式 |
ミニディスクデジタルオーディオシステム |
録音方式 |
磁界変調オーバーライト方式 |
再生方式 |
非接触光学式 |
サンプリング周波数 |
44.1kHz |
周波数特性 |
10Hz〜20kHz±0.5dB |
SN 比 |
103dB以上 |
ワウ・フラッター |
測定限界以下 |
入力端子 |
デジタル×2 (光)
アナログ×1 |
出力端子 |
デジタル×1 (光)
アナログ×1 |
消費電力 |
13W (電気用品取締法) |
外形寸法 |
275(W)×118(H)×313(D) mm |
重量 |
4.0Kg |
定価 |
59,000円 (税別) |
ONKYO D-202AU
スピーカー
ONKYO D-202AU
は1個 8.7kg で、ずっしり重いです。
定価64,000円(ペア)なので安物ではありません。
値打ちがあります。
さすがこのクラスになるとエンクロージャーの仕上げが高級です。
叩いてもゴンゴンという音で、安物のパカパカとは全然違います。
エンクロージャーを無水アルコールで汚れを落とし、綺麗にしてからワックスがけしてピカピカになりました。
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ユニットは2.5cmソフトドームと16cmウーファーの 2WAY 構成です。
スピーカーの振動板が
アドバンスドバイオクロスコーン
というホヤ貝の繊維とパルプを混ぜて作った高級素材でできています。
これがとっても良い音を出してくれます。
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スピーカーバッフル板がアルミダイキャストでした。
箱鳴りを徹底的に抑えた設計のようです。
タンノイ、JBL などが箱鳴りも計算に入れた設計に対し、日本製は特性重視という姿勢が強いです。
これが SN 比の高さと解像度につながっています。
JBL も良いと思いますが、これはあくまでもカルフォルニアのような湿度の低い環境で使うもの。
日本の夏は高温度・多湿度なので、ここで聴く音は劣化したものになります。
こう考えると日本で聴く日本のスピーカーは悪くないです。
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このスピーカー、巷では割と評価が高く、リバプールスピーカーの末裔と思えばよいです。
巷の噂通りなかなか高品位で、音の立ち上がり、解像度とも合格です。
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適度にエージングが済んでいるため、聴き疲れのしない良い音が出ます。
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解像度のある繊細な音です。
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中低音は甘い柔らかい音です。
特にピアノの音の伸びが素晴らしい。
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高音は ONKYO らしい艶のある音が出ます。
特にバイオリンの響きが素晴らしい。
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仕様は以下の表の通りです。
形式 |
2ウェイ 2スピーカーシステム
防磁設計 (EIAJ) |
エンクロージャー |
バスレフ方式ブックシェルフ型
内容積 14L |
使用スピーカー |
16cm アドバンスドバイオクロスコーンウーファー
2.5cm ソフトドームツィーター |
周波数特性 |
36Hz〜35kHz |
クロスオーバー周波数 |
3kHz |
出力音圧レベル |
90dB/W/m |
最大入力 |
80W |
インピーダンス |
5Ω |
最大外形寸法 |
210(W)×333(H)×309(D) mm |
重量 |
8.7Kg (1本) |
定価 |
64,000円 (税別・2本1組) |
全体評価
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今回の M7MDX はやはり25万円の音がします。
10万円以下クラスの音とは大違いです。
買値の2,500円はおいしかった!
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プリメインアンプの電源を入れた瞬間気が付くのは SN 比がすごく高いということ。
安物コンポでは、ここでシーとかシャーとかの雑音が出てガッカリしますが、本機では、本当に電源が入ったの?と心配になるくらい無雑音です
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試聴に使った CD は「BALLAD MAX 2」です。
この CD、安物のセットで聴くと高音のクセがあってとっても聴き疲れします。
本機で聴くと「この CD にこんな音が入っていたのか!」と驚嘆するくらい繊細な音が再生されます。
解像度が高いです。
「CALLING YOU / JEVETTA STEELE」がこんなに良い音だったと思わなかった。
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ともかく音の SN 比が良く解像度が高いので音量を絞って聴いても音の1個1個がよく聴けます。
これが本当の Hi-Fi です。
ガンガン鳴らさないと音に満足できないシステムとは違います。
大人のオーディオ装置です。
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あまりにも音が良いので、ヤフオクに出すのは止めてサブシステムとして使うことにしました。