Accuphase T-108

Accuphase T-108 がやってきた!

2015年5月28日、 Accuphase T-108 を豊橋市の K さんより、研究用にお借りしました。 定価12万円 の高級機です。 中古でも高価なので、なかなか入手に踏み切れないマシンです。

DGL 検波 が特長の FM 専用チューナです。



早速、程度&動作チェック

  1. 外観

  2. 入手した状態のまま電源 ON してチェックしました



カバーを開けてみました

  1. 基板の作りは非常に良いです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. FM フロントエンド

  3. FM IF 部

  4. DGL 検波部

  5. MPX 部

  6. プリセットメモリのバックアップ



リペア

  1. [OUTPUT LEVEL] ボリュームの位置が中心より上過ぎ

  2. [POWER] スイッチに汚れ



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 調整ポイント

    種別 調整ポイント 備考
    VR VR1 SEPARATION
    VR VR2 STATION DET LEVEL
    VR VR3 S-METER
    IFT T3 IF DISTORTION 1
    IFT T4 IF DISTORTION 2
    IFT T5 2nd IF (2.5MHz)
    IFT T6 T-METER NULL

  2. 電圧チェックポイント (VP)

    VP 標準値 実測値 備考
    IC201 (24M12) OUT +12V +12.05V チューナ/オーディオ用
    IC202 (79M12) OUT -12V -12.03V オーディオ用
    IC203 (24M05) OUT +5V +4.98V ロジック用

  3. FM 受信部の調整

    手順 SSG出力 T-108 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - SELECTIVITY : NORMAL
    METER : SIGNAL
    FILTER: OFF
    MUTING : OFF
    MONO : OFF
    - -  
    2 - 76.1MHz 受信 フロントエンド
    L5
    TP2 電圧 = 1.015V
    (実測値)
    OSC トラッキング調整
    3 - 89.9MHz 受信 フロントエンド
    VC5
    TP2 電圧 = 14.70V
    (実測値)
    4 手順2と3を数回繰り返す
    5 76.1MHz
    30dB
    無変調
    76.1MHz 受信 フロントエンド
    L1
    L2
    L3
    L4
    S メータ = 最大 RF トラッキング調整
    6 89.9MHz
    30dB
    無変調
    89.9MHz 受信 フロントエンド
    VC1
    VC2
    VC3
    VC4
    7 手順5と6を数回繰り返す
    8 83MHz
    30dB
    無変調
    83MHz 受信 フロントエンド
    T2
    S メータ = 最大 IF 調整
    9 83MHz
    90dB
    無変調
    T6 R99 両端電圧 = 0V FM 同調点調整
    10 T5 IC7 TA7310P 7pin 波形 = 最大
    オシロスコープで観測
    2nd IF 調整
    11 83MHz
    20dB
    mono 1kHz
    83MHz 受信
    MUTING : ON
    VR2 MUTING ON/OFF が切り換わる
    境界となるように調整
    MUTING レベル調整
    12 83MHz
    60dB
    変調 : OFF
    83MHz 受信 VR3 S メータ = 3.6 S メータ調整
    13 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L+R
    T3
    T4
    オーディオ出力 = 高調波歪率最小 IF 歪調整
    14 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz R/L
    VR1 L/R ch. オーディオ出力電圧 = 最小 セパレーション調整

  4. 調整結果

    項目 SELECTIVITY L R 単位
    ステレオセパレーション (1kHz) NORMAL 60 60 dB
    NARROW 17 19 dB
    パイロット信号キャリアリーク WIDE -83 -83 dB
    オーディオ出力レベル偏差 (MONO) 0 -0.01 dB



使ってみました

  1. フロントパネル

  2. リアパネル他

  3. 機能関連

  4. 評価



仕様&その他